【セルジオ越後の天国と地獄】サプライズは大久保ではなく、柿谷のほうだ

カテゴリ:特集

週刊サッカーダイジェスト編集部

2014年05月16日

怪我人の回復と大久保らの融合が今後のテーマ。

ザッケローニ監督は、前線の切り札として呼んだ大久保を本大会までの短時間でフィットさせられるだろうか。(C) SOCCER DIGEST

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 ザッケローニ監督は、前線からタイトにプレスをかけて、〝どこまでスタミナが持つか〞というサッカーをするのだろう。昨年11月に3-2で勝利したベルギー戦のイメージが
強く残っているのかもしれないね。でも、あの試合は6人の交代が許されていたから、最後まで運動量を確保できたんだ。同じ感覚でいると、本大会では痛い目に遭うよ。
 
 ともかく、メンバーは発表されたんだ。ここからは、いかに選手のコンディションを上げ、チームの完成度を高めていくかが焦点になる。長谷部や内田、吉田の状態を、残り1か月で万全に持っていけるのか。また、調子の良い大久保をチームに融合させられるのか。
 後者について言えば、やり残した宿題が出たという感じだ。大久保が結果を出していたのは今シーズンからじゃない。いくらでも機会はあったのに、ザッケローニ監督は試さなかったからね。この賭けが良い方向に出ることを願っているけど、ワールドカップまでの約1か月の間で融合させるのは簡単ではないだろう。
 
 ワールドカップのグループリーグで対戦するコートジボワールは、主力のトゥーレ・ヤヤがプレミアリーグで優勝に貢献し、最高のモチベーションで挑んでくる。コロンビアもエースのファルカオが怪我から復帰するかもしれないし、ギリシャも守備が堅く一筋縄では行かない相手だ。彼らへの対策も含め、戦術的な微修正やスタメン選びに、ザッケローニ監督は頭を悩ませることだろう。
 
 日本代表は今後、5月27日に埼玉スタジアムでキプロスとの壮行試合をし、それからアメリカで直前キャンプを張る。アメリカでは、6月2日にコスタリカ、6日にザンビアと親善試合を行なう。キプロス戦からの3試合は、非常に重要なゲームになるね。
 
 前回の南アフリカ・ワールドカップでは、岡田前監督が大会直前で守備的な戦い方に舵を切り、ガラッとチームを変えた。今回はどうなるか分からないけど、いずれにしても着実に準備を進め、ブラジルでの本大会で、ひとつでも上に勝ち進むことを祈っているよ。
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