【セルジオ越後の天国と地獄】サプライズは大久保ではなく、柿谷のほうだ

カテゴリ:特集

週刊サッカーダイジェスト編集部

2014年05月16日

黒字経営をしてもチームの成績が落ちたら意味がない。

単年度黒字を達成した横浜だが、今シーズンは13節終了時で15位。黒字を出しても成績が落ちては本末転倒だ。(C) SOCCER DIGEST

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 赤字経営と債務超過に苦しんでいたマリノスが、13年度の決算を報告した。経営陣の努力が実り、13年度は営業利益が約900万円の黒字になったという。ただ、債務超過の解消には至らなかったので、日産からの特別支援で10 億を補填している。
 
 それでも約6億8000万円の債務超過が残っており、Jリーグが導入したクラブライセンス制度の条件をクリアするために、今後もさらなる努力が必要だろう。
 
 単年度黒字は、評価すべきなのだろう。でも、黒字経営にしたところでマリノスのサッカーやJリーグそのものが良くなっていくわけではないからね。サポーターが求めているのは、質の高いエンターテインメントだ。そこを忘れて経費削減だけに努めても、本末転倒だ。
 マリノスは今シーズン、マルキーニョスと契約を更新しなかったよね。彼には38歳という年齢の問題もあるけど、高額年俸もネックになってクビを切ったんだと思う。つまりは、人件費削減のためにエースを放出したんだ。その影響もあり、今季のマリノスは現時点で15位と成績不振に陥っている。経営状態を改善しようとして人件費をカットしたら、リーグ戦の成績が落ちてしまったんだ。
 
 赤字を垂れ流して良いわけじゃないけど、黒字経営のためにチームのパフォーマンスレベルが下がっては無意味だよね。たとえ1億円の赤字が出たとしても、質の高いタレントを揃えて上位に進出したほうが、サポーターの満足度は高まる。結果的にそれが多くのサポーターをスタジアムに呼び、グッズの売り上げも伸び、高収益につながるはずなんだ。
 
 Jリーグもクラブライセンス制度で取り締まりを厳しくするなら、儲ける方法もレクチャーすればいいのにね。放映権料の額を個別に設定させるとか、各クラブが努力できる余地を拡大すればいい。それでクラブ間の収益差は出てくるかもしれないけど、競争原理が働き、努力してステップアップするところも出てくるはずだよ。それが本当の意味でのプロの世界じゃないかな。
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