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レスターの新監督ラニエリのサッカーとは? そのなかで岡崎慎司はどのように活かされるのか!? 現役イタリア人監督が考察

カテゴリ:ワールド

ロベルト・ロッシ

2015年07月22日

岡崎は攻撃に奥行きを作り出す貴重な戦力となるはずだ。

7月21日のプレシーズン初戦ではウジョアと2トップを組んだ岡崎。持ち前のスピードとダイナミズムで攻撃に奥行きをもたらす貴重な戦力となりそうだ。 (C) Getty Images

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 ラニエリとそのスタッフが、イタリア、スペイン、イングランド、フランスという幅広い舞台で培った経験は、レスターのように欧州カップでの経験をほとんど持たないチームに、間違いなく貴重なプラスアルファをもたらすだろう。
 
 ただし、このチームが現在の残留争いゾーンからステップアップして、トップ10入りを狙えるところまで成長するためには、何よりも戦力強化のための投資が必要だ。
 
 ラニエリは、若くて意欲を持ったチームに組織的な戦術を植え付け、個人とチームを共に向上させるタイプの監督ではない。むしろ、それなりの戦力を持ったチームを率いて、一人ひとりが持てる力を発揮できる環境を整えることで結果を出すタイプである。
 
 プレミアリーグ20チーム中、保有選手の市場価値総額で19位というレスターの戦力は、それ自体が大きな限界だ。
 
 マインツで過去2シーズン、合計27得点を挙げた岡崎慎司の獲得は、レスターにとって数少ない戦力的上積みだ。ラニエリが4-2-3-1で戦うことを想定すると、1トップに入るのは典型的な基準点型CFのレオナルド・ウジョアであり、岡崎は右ウイングとして起用される可能性が高いように思われる。
 
 岡崎の最大の武器は、スピードとダイナミズムだ。タイミング良く裏のスペースに飛び出すオフ・ザ・ボールの動きが、中央だけでなく、サイドタッカーとしても有効に機能することは、日本代表でのプレーが示してきた通りである。
 
 プレミアリーグは、組織的な守備で数的優位を作り出すよりも、1対1の関係で守るカルチャーを持っており、その割にマークに対する意識が薄いという特徴がある。マッチアップしたSBの先手を取ってスタートを切り、裏のスペースをアタックして攻撃に奥行きを作り出す岡崎のプレースタイルは、有利に働く可能性が高い。
 
 その意味で、岡崎はレスターにとって貴重な戦力になるはずだ。
 
分析:ロベルト・ロッシ
構成・構成:片野道郎
 
【ロベルト・ロッシ】1962年3月16日生まれのイタリア人監督。現役時代はMFで、元イタリア代表監督のアリーゴ・サッキや元日本代表監督のアルベルト・ザッケローニに師事。99年に引退し、2001~08年はインテルなどでザッケローニのスタッフ(コーチ兼スカウト)。その後は下部リーグで監督を務め、現在はフリー。
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