[J１リーグ５節]仙台１-０長崎／３月31日／ユアスタ

　ここまで無敗の仙台が、ホームで長崎との接戦を制して３年ぶりの２位に浮上した。

　FW西村拓真の今季リーグ戦初ゴールと、GK関憲太郎を中心とした粘り強い守備で貴重な勝点３をもぎ取ったチームだったが、試合内容は決して手放しで讃えられるものではなかった。立ち上がりから長崎の攻勢を許し、再三危ない場面を迎えたものの、相手のシュートミスにも助けられ、なんとか無失点で持ちこたえた。
　
　試合後、フラッシュインタビューに応えた渡邉晋監督は、開口一番「よろしくないですねえ」と憮然とした表情を見せ、続けて「全然良いゲームじゃなかった。よく勝てたなという印象です」と試合を振り返った。

　決勝点を奪った西村に関しても、「ゴールは冷静によく仕留めてくれたと思うが、それ以外の場面で状態が良いにもかかわらずミスが多すぎる」と、厳しい評価。さらにチームに対しても「とにかくイージーなミスが多すぎるので、そういうつまらないミスを減らしたい。その先には自分たちの狙いとしているモノがあるので、それをどれくらい出せたのか、出そうとしたのかというのをもっと研ぎ澄ませていかないと、成績を上げるのは難しくなる」と、苦言を呈した。

　それでも、「勝ってたくさん反省できることほどいいことはない」と前を向いた指揮官。「勝点３を積み上げたことをポジティブに捉えて、しっかり修正して次に臨みたい」と、次節の敵地での浦和戦（４／７）に視線を向けた。

　仙台は、2015年シーズンの第１ステージ４節以来の２位に浮上。いまだ無敗の快進撃にも、指揮官は手綱を緩めることなく戦い続ける。