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【リーガ現地コラム】15-16シーズンに一躍台頭。明るい未来を感じさせた株価急騰中の俊英たち

カテゴリ:連載・コラム

豊福晋

2016年05月12日

ビジャレアルの躍進はバカンブの活躍の賜物。

敵守備組織のギャップを突く抜け目のない動きでゴールを量産し、ビジャレアル躍進の立役者となったバカンブ。一躍欧州の移籍市場を騒がせる存在に。(C)Getty Images

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 2015-16シーズンのリーガ・エスパニョーラでもっとも商品価値を高めた選手は誰か。

 真っ先に思い浮かぶのが、ビジャレアルで強烈なインパクトを放ったセドリック・バカンブだ。マルセリーノ・ガルシア・トラル監督が標榜する4-4-2システムにピタリとハマり、同じFWの実力者、ロベルト・ソルダードとアドリアン・ロペスを押しのけて前線の核として躍動。とくにショートカウンターで見せる、スペースへ飛び込むスピードは圧巻だった。欧州トップリーグ初挑戦にして12得点(37節終了時点)。高く評価できる数字だ。

 ビジャレアルがチャンピオンズ・リーグ(CL)出場圏内の4位を確保し、ヨーロッパリーグで準決勝進出と躍進したのは、彼の活躍があったからこそ。バカンブ抜きでは、ビジャレアルはここまで機能しなかったとさえ言える。リーガのFWでおそらく、もっとも株を上げた選手だろう。

 ビジャレアルではそのバカンブに加え、MFのデニス・スアレスの活躍も目立った。昨シーズンはセビージャで消化不良に終わったが、新天地では見違えるように生き生きとしたプレーを見せた。チームの持ち味である中盤でつなぐサッカーが高い完成度を誇ったのは、足技に優れた彼がサイドでしっかり起点になったからでもある。皮肉にも、彼の成長をもっとも喜んでいるのはビジャレアルではなく、買い戻しオプションを持つバルセロナかもしれない。

 レンタル先のエイバルで素晴らしい働きを披露したのが、ここまで17得点を決めているボルハ・バストン。バカンブのような圧倒的なスピードがあるわけでも、D・スアレスのようなテクニックがあるわけでもない。それでもペナルティーエリア内で見せる、点で合わせる類稀な感覚と冷静なフィニッシュワークは目を見張るものがあった。

 初のトップリーグでハイパフォーマンスを見せたバストンの評価はうなぎ上りだ。シーズン終了後に保有権を持つアトレティコ・マドリーに連れ戻されるのは、間違いないだろう。アントワーヌ・グリエーズマンの相棒として前線でプレーすることになるか、新たにチームに加入する実力者とポジションを争うのか。来シーズンがキャリアにおける重要な1年になる。
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