プレミアリーグ開幕から２試合で得点はオウンゴールの１点のみ。６失点を喫しての連敗でまさかの最下位と、マンチェスター・ユナイテッドはどん底にある。

　OBのガリー・ネビル氏は、2013年に名将サー・アレックス・ファーガソンが引退して以降、クラブが獲得した選手で成功したのは、ズラタン・イブラヒモビッチとブルーノ・フェルナンデスの２人しかいないと指摘。昨年復帰したクリスチアーノ・ロナウドは、合格に値したとしつつ、今夏の移籍要求を巡る混乱から「ボーダーライン」とした。

「75％は機能しなかった。20％はボーダーライン。機能したのはわずかだ。リクルートという観点で言えば、ホラーショーだよ」

　47歳の元イングランド代表DFは「選手を責める声が大きいのは知っている。我々も責めてきた。私もこれらの補強の多くに興奮したものだ。昨年もジェイドン・サンチョやラファエル・ヴァランヌ、ロナウドとね。素晴らしい補強だ。アンヘル・ディ・マリアが来たときは『これはくるぞ』と思ったよ」と続けている。

「だが、このクラブは選手たちの墓場になってしまったんだ。今は選手たちが来たいか考えるほどになってしまった。選手を獲得できないんだ」
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　ユナイテッドはこの夏、バルセロナのフレンキー・デヨングを狙ってきたが、獲得には至っていない。一方で前述のように、C・ロナウドは移籍を望んでいるとされる。

　ネビル氏は「この２試合までは、彼のために移籍を進めるのがベストだと私は言ってきた。だが今は、ロナウドを失えば、得点という点でクラブに何も残らないというのが問題だ」と述べた。

「新しい選手を連れてこない限り、あるいはひどい選手を獲って彼は去るという場合、ユナイテッドはボトム10に終わることもあり得る。これから数か月で波に乗り、今季を乗り越えることもあるかもしれない。だが、（1974年の）降格以来となる困難なシーズンを戦わなければいけないだろう」

　レジェンドOBは「もう選手（への批判）から離れなければいけないところまできた」と嘆いている。

「学校の運営が悪く、長いこと結果が悪ければ、政府が特別な措置をとる。子どもたちが責められることはない。ユナイテッドも同じだ。特別な措置をとられていて、もう子どもたちをとがめることはできない。土曜の試合で見た選手たちは、15カ月前にヨーロッパリーグ決勝に出ていた選手たちだ。

　彼らは困惑している。本当に悪い状態だ。エリク・テン・ハーフ監督はプレシーズンに自信を取り戻させたはずだが、彼らはまた戻ってしまったようだ。以前からのことがまた起きているんだよ」

　世界的名門は光を見いだすことができるだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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