あらためてですが、今大会では小国、人口の少ない国が一貫した方針を取ってワールドカップ出場を果たしました。
 
　日本代表が次のステージにステップアップするためには、やはりそこにヒントがあるのではないでしょうか。育成年代とＡ代表が一貫した強化指針の下でマッチングしていく必要性があるのではないでしょうか。今大会の日本代表は、育成年代で取り組んできたものをピッチ上で体現できていたように感じました。
 
　正解は決してひとつではない。でも、今回結果の出た流れが正解だと感じて動くのではあれば、日本サッカー界で共有できる、「日本サッカーとはこれだ！」と言えるものを示してほしい。今大会のワールドカップ出場国を見て、強くそう思いました。

 

　これから、４年後に向けて動き出します。Jリーグにも海外のスタープレーヤーが移籍してきてくれました。まずは国内のレベルアップ、育成年代の選手が目ざしたいリーグに進化できるように、僕たちが頑張らないといけないですね。
 
　次回は、Jリーグの話を書いてみたいと思います。
 
　今回も長文を読んでいただき、ありがとうございました。
 
＜了＞
 
橋本英郎
 
PROFILE
はしもと・ひでお／1979５月21日生まれ、大阪府大阪市出身。ガンバ大阪の下部組織で才能を育まれ、1998年にトップ昇格。練習生からプロ契約を勝ち取り、やがて不動のボランチとして君臨し、Ｊ１初制覇やアジア制覇など西野朗体制下の黄金期を支えた。府内屈指の進学校・天王寺高校から大阪市立大学に一般入試で合格し、卒業した秀才。Ｇ大阪を2011年に退団したのちは、ヴィッセル神戸、セレッソ大阪、長野パルセイロでプレーし、昨季から東京ヴェルディに籍を置く。日本代表はイビチャ・オシム政権下で重宝され、国際Ａマッチ・15試合に出場した。現在はＪリーガーとして奮闘する傍ら、サッカースクールの主宰やヨガチャリティー開催など幅広く活動中。Ｊリーグ通算／438試合・21得点（うちＪ１は339試合・19得点／2018年７月27日現在）。173センチ・68キロ。血液型Ｏ型。