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【U-20激闘譜】湘南・岩崎悠人が痛感した世界との差。史上初のアジア制覇と5大会ぶりに参戦したU-20W杯で見たもの

カテゴリ:Jリーグ

元川悦子

2020年07月19日

世界の舞台では「もっと自分のストロングで勝負すればよかった、という後悔が残った」

U-20W杯出場に貢献、本大会でもメンバー入りした岩崎。世界での経験を糧に、さらなる飛躍を期す。写真:滝川敏之

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「イタリア戦の律を見ていて『気持ちをプレーに乗せられる選手にならなければいけない』と改めて、思いました。律はあの大会に賭ける思いがすごかったと思うし、対戦相手の選手もそうだった。そこは自分に足りない部分でしたね。それにFWは最後の質が全て。そこは自分自身、チーム全体の課題。取り組まなければいけないと強く感じました」

 岩崎が言うように、日本は決定力の部分で泣くことになる。ラウンド16・ベネズエラ戦(太田)は90分で決着がつかず、延長戦へともつれ込んだが、一瞬のスキを突かれて失点。内山ジャパンの戦いは幕を閉じた。岩崎は小川離脱の穴を埋めるべく、全ての試合で献身的に走り、前からボールを追い、奮闘したが、FWらしい怖さや迫力を出せぬまま、帰国を余儀なくされた。

「小川君がいなくなったことで、チームとしても自分もバランスが崩れたところはありました。僕自身、前線で収めたりタメを作るプレーは苦手なのに、小川君の代わりにムリにやろうとしていた。できないことをして迷いが生まれたのは確かです。『もっと自分のストロングで勝負すればよかった』という後悔が正直、残りました。チームとしても大黒柱がいなくなった状況を想定していなかったし、あらゆる事態に対応できる策を講じておく必要があった。そこは今後の五輪やA代表に生かすべきだと思いますね」

 屈辱感と失望感に打ちひしがれてから3年。堂安や冨安は欧州に戦いの場を移したが、岩崎は京都、コンサドーレ札幌を経て、今季は湘南ベルマーレでJ1の戦いに挑んでいる。「いつか自分も欧州で戦えるようになりたい」と野望を抱きながら、自らの特徴であるドリブル突破やフィニッシュ、運動量に磨きをかけ、飛躍を期している。

「京都では闘莉王さんにいろいろ教わり、札幌ではミシャ監督からこれまで感じたことのないサッカー観を植え付けられて、少なからず成長できたという実感を持てています。今季は湘南で7点以上は取って、来年に延期された五輪を掴みたい。ここでプロとして、人間として一回り大きくなることに集中してやっていきます」

 U-20ワールドカップで学んだ「ストロングで勝負できる選手の重要性」を胸に刻み付けながら、岩崎はここから巻き返しを図っていく。

文●元川悦子(フリーライター)
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