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【U-20激闘譜】湘南・岩崎悠人が痛感した世界との差。史上初のアジア制覇と5大会ぶりに参戦したU-20W杯で見たもの

カテゴリ:Jリーグ

元川悦子

2020年07月19日

アジア最終予選の初戦は「最終ラインで回してるだけでミスが起きるような感じで…」

堂安はアジア予選、W杯本大会を通じて、チームの攻撃の核として君臨した。写真:滝川敏之

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 彼らは最初の関門である同年10月のU-19アジア選手権予選(ラオス)を3戦全勝で勝ち上がり、2016年10月の最終予選(バーレーン)に挑もうとしていた。内山監督は1次予選から10人のメンバー変更に踏み切り、酷暑のバーレーンで戦い抜ける面々を揃え、初戦・イエメン戦に挑んだはずだった。

 ところが、前半の日本はガチガチに固まり、空回り状態。5大会ぶりの出場権獲得にいきなり暗雲が立ち込めた。

「前半の苦戦は想定内。拓実(南野=リバプール)たちが挑んだ前回予選でも見られたこと。『自分がやらなきゃ』という気持ちが強くて『俺が俺が』となる選手と、ネガティブになって萎縮する選手がいる。イエメン戦の時は半々くらいでしたね」と後に内山監督は述懐したが、ベンチから見ていた岩崎は「最終ラインで回してるだけでミスが起きるような感じで、『すごい硬いな』と。点が入れば問題ないと思いましたけど……」と多少の不安は感じていたという。

 迎えたハーフタイム。内山監督はキッカーの神谷優太(柏)に「航基、雄太、トミのマークは全員大きいか」と問いかけた。彼が「みんな小さいです」と答えると、「じゃあストーンを超えるキックを蹴ればいいだけだ」と伝えた。そうやって冷静に戦況を客観視させた結果、48分には神谷のFKから小川の先制点が入った。これでチーム全体が安定感を取り戻し、岩崎も途中交代で2点目をゲット。最終的に3-0で勝利したのだ。

「大会前に内山さんから『お前はジョーカーだから』と言われて、そのつもりで準備していたら、いきなり初戦で点を取れた。自分としてもチームとしても勢いに乗れました」と高校3年生の点取り屋は自信を手にした。

 2戦目はイランと0-0でドロー。グループ最終戦のカタール戦を迎えた。この時点でイエメンを除く3か国は三つ巴状態。日本は2-2以上のスコアで試合を終えなければ敗退もあり得る状況だった。初先発に抜擢された岩崎は緊迫感を感じつつ試合に入った。

「絶対に勝たなきゃいけない試合で前半14分に先制点を奪ったんです。勝負強さを発揮できてすごく嬉しかった」という彼の一撃がきっかけになり、日本は3-0で快勝。そしてアジア突破の懸かる準々決勝・タジキスタン戦も4-0で難なく勝ち切り、内山ジャパンは最初の目標を達成した。
 
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