クリスタル製の優勝カップが粉々に…。いったいなぜ? さらなる後日のエピソードとは?
1試合を残して第1ステージ(サントリーシリーズ)の優勝を決めた広島。磐田戦の見事な逆転劇で、サポーターとともに歓喜に酔いしれたチームだったが、表彰式後、関係者に大きな衝撃を与える“事件”が発生する。授与されたクリスタル製のチェアマン杯(優勝カップ)を粉々に破損してしまうのだ。当時、テレビ・新聞などで大きく報じられた、この事件も風間氏は笑みを湛えながら懐かしく語ってくれた。
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当時、世間では誰がカップを割ったんだと話題になっていて、私、森山、森保とか言われていました(笑)。もうみんな知っている話だと思うけど、その当時のトレーナーの方が落として割ってしまった。あのカップがすごい重かったんですよ。普通に持つぶんにはそんなに感じないけど、上のほうに持ち上げると結構重いんです。
それで、セレモニー後にいろんな選手に、そのカップが回っていました。トレーナーにカップが回ってきた時に、スタンドのサポーターがカップを見たいと言って、トレーナーが見せるために持っていってあげようとしたみたいなんです。すごく身体能力の高い人だったから、スポンサーの看板をピョンと飛び越えようとした。そうしたらカップが予想外に重たくて、それを抱えて飛び越えきれずにサポーターのほうに向かって落としてしまった。見ていたサポーターたちは「ああーっ!」ってみんな叫んで凄かったらしいです(笑)。あれはかなり高価なカップでしたからね(笑)。
後日、そのカップは作り直してもらったんだけど、まだホームのファンにはお披露目ができていなかったから、ファンとの集いが行なわれた時にそれを見せる機会があったんです。それで新しいのを持ったんだけど、やっぱりめっちゃ重たい(笑)。私はキャプテンだったから持って歩かなきゃいけないんだけど、もう持って歩くのが嫌だからいろんな選手に「持って」と言うと、みんないつもは言うことを聞いてくれるのに、誰も言うことを聞かない(笑)。「嫌です、嫌です!」ってみんな拒否するから、結局自分でずっと持って歩くはめになって……。
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当時、世間では誰がカップを割ったんだと話題になっていて、私、森山、森保とか言われていました(笑)。もうみんな知っている話だと思うけど、その当時のトレーナーの方が落として割ってしまった。あのカップがすごい重かったんですよ。普通に持つぶんにはそんなに感じないけど、上のほうに持ち上げると結構重いんです。
それで、セレモニー後にいろんな選手に、そのカップが回っていました。トレーナーにカップが回ってきた時に、スタンドのサポーターがカップを見たいと言って、トレーナーが見せるために持っていってあげようとしたみたいなんです。すごく身体能力の高い人だったから、スポンサーの看板をピョンと飛び越えようとした。そうしたらカップが予想外に重たくて、それを抱えて飛び越えきれずにサポーターのほうに向かって落としてしまった。見ていたサポーターたちは「ああーっ!」ってみんな叫んで凄かったらしいです(笑)。あれはかなり高価なカップでしたからね(笑)。
後日、そのカップは作り直してもらったんだけど、まだホームのファンにはお披露目ができていなかったから、ファンとの集いが行なわれた時にそれを見せる機会があったんです。それで新しいのを持ったんだけど、やっぱりめっちゃ重たい(笑)。私はキャプテンだったから持って歩かなきゃいけないんだけど、もう持って歩くのが嫌だからいろんな選手に「持って」と言うと、みんないつもは言うことを聞いてくれるのに、誰も言うことを聞かない(笑)。「嫌です、嫌です!」ってみんな拒否するから、結局自分でずっと持って歩くはめになって……。
今の若い人たちはきっと知らない話なんだろうね(笑)。あとで、あのシーンを後ろから撮った写真を見せてもらったけど、サポーターがみんなで「ああーっ!」って、大きな口を開けて叫んでいるんです。サポーターも下りてきて、みんなで破片を集めたりしたのも、今となってはいい思い出になったんじゃないかな。
今のJリーグのカップは全部、金属製になっているけど、たぶんそのことが原因。そういう意味では、それも記録に残るというか、長く記憶に残るシーンになったと思いますよ。
取材・構成●長沼敏行(サッカーダイジェストWeb編集部)
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