同じポジションのマルコス選手をより強烈に意識するように
――今年に入っていろんな有益な刺激を受けたんですね。
「そうですね、海外の刺激とマリノスでの刺激と、僕は本当に恵まれていると思います。フランスから帰ってきてから、マリノスの練習にも2週間くらい参加したんです。技術レベルはめちゃくちゃ高くて、これまでも楽しいなと思っていたのですが、フランスでの経験を積んでからはより新たな気持ちと視点を持って臨むことができたので、これまで以上に楽しいなと思いました」
――改めてマリノスでの2週間はいかがでしたか?
「リーグが延期をしている中でも、やっぱりすごく明るく前向きにトレーニングしていましたし、一人ひとりが高いモチベーションで取り組んでいたのを見て『やっぱりプロは凄いな』と思いました。それに選手たちも僕のことを気にかけてくれて、仙頭啓矢選手なんかは『インターハイなくなるかもしれないんやろ? それは本当にしんどいよな』と話してくれましたね。
あと、僕がトゥールーズでジャニスを強烈に意識したように、改めてマリノスではマルコス・ジュニオール選手をより強烈に意識するようになりました。僕はマリノスでマルコス選手と同じポジションのトップ下でプレーすることが多いので、マリノスの開幕戦もずっと彼のプレーを観ていましたし、練習参加をした時もずっと観ていました。プレー面では興國でやっている自分と似ている印象を受けました。ただマルコス選手は本当に自由というか、流れを敏感に感じ取って自分のプレーがしやすい場所に動くんです。決してわがままではなく、チームにとって有益な場所に必ず顔を出すので、自然と彼にボールが集まっていくし、選手たちがいちいちマルコスがどこにいるかを意識するのではなく、いて欲しいところに自然といるからボールを出すんです。
僕の場合はどうかというと、興國のチームメイトはまだ僕がどこにいるのか意識しているように感じます。なので、僕がいいポジショニングを取れていない時にもボールが来てしまうことがある。それは僕のせいでもあると思うので、みんなが普通にプレーしていて、自然に自分のことを「いいところにいるから出そう」と意識してくれるような選手にならないといけないと思います。そこは年齢的な経験の積み重ねも必要だと思うのですが、例えば久保建英選手だったらそういうことができると思いますし、若さに甘えずに自分の良さを磨いてチャンスを掴みたいですね」
――最後にこれからへ向けて一言お願いします。
「もうサッカーができなくて1か月以上経っていますが、モチベーションを持ってやれているのは、選手権を目指す気持ちともう1つあります。それはマリノスで試合に絡むことです。今、リーグやルヴァンカップ、ACLが中断している分、やり方や試合数などが変化するかもしれないのですが、ある程度は開催するのではないかと考えると、絶対に過密日程になると思うんです。そうなると、もしかしたら僕ら若い選手へのチャンスも少しは来るんじゃないかと期待している自分がいるので、そのチャンスを逃さないためにも、今ここでモチベーションを切らしていてはいけないと思っています。ある意味、この時間をどう過ごすかで大きな差が生まれると思うので、現状に暗くなるのではなく、明るい未来を期待して今を頑張ることが大事だと思っています。より前向きに、ライバルの選手たちの姿を常に頭に入れて、刺激を受けながら1日1日過ごしていきたいと思います」
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
「そうですね、海外の刺激とマリノスでの刺激と、僕は本当に恵まれていると思います。フランスから帰ってきてから、マリノスの練習にも2週間くらい参加したんです。技術レベルはめちゃくちゃ高くて、これまでも楽しいなと思っていたのですが、フランスでの経験を積んでからはより新たな気持ちと視点を持って臨むことができたので、これまで以上に楽しいなと思いました」
――改めてマリノスでの2週間はいかがでしたか?
「リーグが延期をしている中でも、やっぱりすごく明るく前向きにトレーニングしていましたし、一人ひとりが高いモチベーションで取り組んでいたのを見て『やっぱりプロは凄いな』と思いました。それに選手たちも僕のことを気にかけてくれて、仙頭啓矢選手なんかは『インターハイなくなるかもしれないんやろ? それは本当にしんどいよな』と話してくれましたね。
あと、僕がトゥールーズでジャニスを強烈に意識したように、改めてマリノスではマルコス・ジュニオール選手をより強烈に意識するようになりました。僕はマリノスでマルコス選手と同じポジションのトップ下でプレーすることが多いので、マリノスの開幕戦もずっと彼のプレーを観ていましたし、練習参加をした時もずっと観ていました。プレー面では興國でやっている自分と似ている印象を受けました。ただマルコス選手は本当に自由というか、流れを敏感に感じ取って自分のプレーがしやすい場所に動くんです。決してわがままではなく、チームにとって有益な場所に必ず顔を出すので、自然と彼にボールが集まっていくし、選手たちがいちいちマルコスがどこにいるかを意識するのではなく、いて欲しいところに自然といるからボールを出すんです。
僕の場合はどうかというと、興國のチームメイトはまだ僕がどこにいるのか意識しているように感じます。なので、僕がいいポジショニングを取れていない時にもボールが来てしまうことがある。それは僕のせいでもあると思うので、みんなが普通にプレーしていて、自然に自分のことを「いいところにいるから出そう」と意識してくれるような選手にならないといけないと思います。そこは年齢的な経験の積み重ねも必要だと思うのですが、例えば久保建英選手だったらそういうことができると思いますし、若さに甘えずに自分の良さを磨いてチャンスを掴みたいですね」
――最後にこれからへ向けて一言お願いします。
「もうサッカーができなくて1か月以上経っていますが、モチベーションを持ってやれているのは、選手権を目指す気持ちともう1つあります。それはマリノスで試合に絡むことです。今、リーグやルヴァンカップ、ACLが中断している分、やり方や試合数などが変化するかもしれないのですが、ある程度は開催するのではないかと考えると、絶対に過密日程になると思うんです。そうなると、もしかしたら僕ら若い選手へのチャンスも少しは来るんじゃないかと期待している自分がいるので、そのチャンスを逃さないためにも、今ここでモチベーションを切らしていてはいけないと思っています。ある意味、この時間をどう過ごすかで大きな差が生まれると思うので、現状に暗くなるのではなく、明るい未来を期待して今を頑張ることが大事だと思っています。より前向きに、ライバルの選手たちの姿を常に頭に入れて、刺激を受けながら1日1日過ごしていきたいと思います」
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)