森島への期待の大きさが表れた城福監督の言葉。
森島が3得点に絡み、ブレイクのきっかけとなったメルボルン戦の12日前、そしてあの自己主張から約一か月後になる5月10日のトレーニング後、城福浩監督はこんな言葉を残している。
「守備にある程度目をつぶったとしても、試合で攻撃のストロングを出せるのか。その程度のストロングならば、このチームで絶対に外してはならない守備の一員にならないといけないのか。どの選手もそのせめぎ合いなんです。
守備に(完全に)目をつぶるというわけではないけれど、攻めのストロングを前面に押し出していく選手が何人かいて、その中でチームの守備を精一杯やる。そういう優先順位のつけ方であるべき選手が、もっといていい。森島も、守備を免除しているわけではないけれど、どちらかというともっと攻撃のストロングをピッチで出してほしい選手なんです。相手がどうであっても、攻撃でやれる。アタッキングサードで、その良さを発揮できる。違いが出せる。相手が守備を固めている場所で(森島が)力を発揮できるようになると、このチームは大きく前に進むんです。
だからこそ、アタッキングサードでの成長に期待しています。彼のひと振りのシュート、ピンポイントのクロスで(試合が決まる)、そういう形をつくりたい。森島がドリブルでかわしたことで(周りの選手が)シュートを打てた。そんな決定的な仕事をやりうる選手のひとりだと思っています。ワイドで使って、個でボールを運ぶことにフォーカスさせた時期もありますが、彼は本来、真ん中のプレーヤー。努力を惜しまずに続けてほしい」
「守備にある程度目をつぶったとしても、試合で攻撃のストロングを出せるのか。その程度のストロングならば、このチームで絶対に外してはならない守備の一員にならないといけないのか。どの選手もそのせめぎ合いなんです。
守備に(完全に)目をつぶるというわけではないけれど、攻めのストロングを前面に押し出していく選手が何人かいて、その中でチームの守備を精一杯やる。そういう優先順位のつけ方であるべき選手が、もっといていい。森島も、守備を免除しているわけではないけれど、どちらかというともっと攻撃のストロングをピッチで出してほしい選手なんです。相手がどうであっても、攻撃でやれる。アタッキングサードで、その良さを発揮できる。違いが出せる。相手が守備を固めている場所で(森島が)力を発揮できるようになると、このチームは大きく前に進むんです。
だからこそ、アタッキングサードでの成長に期待しています。彼のひと振りのシュート、ピンポイントのクロスで(試合が決まる)、そういう形をつくりたい。森島がドリブルでかわしたことで(周りの選手が)シュートを打てた。そんな決定的な仕事をやりうる選手のひとりだと思っています。ワイドで使って、個でボールを運ぶことにフォーカスさせた時期もありますが、彼は本来、真ん中のプレーヤー。努力を惜しまずに続けてほしい」
特別な選手になりうる。指揮官の言葉の意図をそう汲み取った筆者は、その期待の大きさに驚いた。そして今、森島司は偉大な選手がたどる道の前に立っている。もちろん、まだそこは入口に過ぎない。本物の「グレート」になるには、まだまだ多くの試練を乗り越える必要はある。だが、どんな時も笑顔でピッチを舞う彼を見ていると、楽しそうに居残り練習をやっている姿を見ていると、覚悟とか決意とか開き直りとか、そういう重さが必要な時期は過ぎ去った感覚もある。
「俺、サッカーが、好きだ」
森島司の原点であるその気持ちさえ、見失わなければ。
取材・文●中野和也(紫熊倶楽部)
「俺、サッカーが、好きだ」
森島司の原点であるその気持ちさえ、見失わなければ。
取材・文●中野和也(紫熊倶楽部)