【黄金世代】第3回・小笠原満男「栄光の16冠、究極のアントラーズ愛」(♯4)

カテゴリ:特集

川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

2017年07月04日

レアル? あと一歩で勝てたとか勘違いしちゃいけない。

昨年末、日本中のサッカーファンを熱くさせたレアル・マドリーとの大一番。ミツオはいたって冷静に、あの「世界一決定戦」を総評した。(C)REUTERS/AFLO

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 昨年末、鹿島はクラブワールドカップで快進撃を続けた。決勝ではレアル・マドリーをあわやというところまで追い詰めたが、一歩及ばず準優勝に終わる。

 あの試合後、小笠原がどこか満足げな表情を浮かべていたのが印象的だった。名だたる強豪クラブと渡り合い、広く世界に鹿島イズムを発信できたと──。
 
 で、訊きたかった。ぶっちゃけ、マドリーはどうだったの??
 
「本気じゃなかったと思うよ、あれでも。それでも勝てるくらい強かった。いつでも点を取れるんだって、あのレベルは。必要最小限で勝たれちゃったなぁって思うもん。いい勝負したねとか、もう少しで勝てたかもしれないとか言われたけど、差はあったよ。差はある。
 
 バルセロナとやってる時のレアル・マドリーじゃないんだから。そこを勘違いしちゃいけない。俺らだって天皇杯で格下とやる時みたいに、難しさがあったんだと思うよ、レアルにしても。あと一歩で勝てたとか勘違いしちゃいけない」

 
 酸いも甘いも噛み分けたレジェンドがそう言うのだ。
 
 こればかりは、謙遜ではない。
 
♯5につづく>

取材・文:川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)
 
※7月10日配信予定の次回は、小笠原満男が日本代表で刻んだ「55キャップ」の舞台裏に迫ります。そして、わずか10か月間に終わったイタリアでの日々。そこでなにが起こっていたのか、真相が明らかになります。どうぞご期待ください!
 
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PROFILE
おがさわら・みつお/1979年4月5日生まれ、岩手県盛岡市出身。地元の太田東サッカー少年団で本格的にサッカーを始め、小6の時には主将としてチームを率い、全日本少年サッカー大会に出場。中学は市立大宮中、高校は大船渡に進学。インターハイや選手権など全国の舞台で活躍し、世代別の日本代表でも常連となり、東北のファンタジスタと謳われた。1998年、いくつかの選択肢から鹿島アントラーズに入団。翌年にはU-20日本代表の一員としてナイジェリアでのワールドユースに主軸として臨み、準優勝に貢献する。鹿島では在籍20年間(2006年8月から10か月間はイタリアのメッシーナにレンタル移籍)で7度のリーグ優勝を含む16個の国内タイトルをもたらし、Jリーグベストイレブンに6回選出、2009年にはJリーグMVPに輝いた。日本代表ではワールドカップに2度出場(2002年・06年)し、通算/55試合出場・7得点。Jリーグ通算/507試合・69得点。173㌢・72㌔。O型。データはすべて2017年7月4日現在。
 
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