「あいつは僕にないものを持っていた。才能もきっと、あいつの方が上だったと思う」(森﨑和幸)
青山敏弘は、浩司が歩いてきた人生を見つめていた。柏木陽介は、浩司のサッカー選手としての凄みを思い、引退を惜しんだ。素晴らしき2人の後輩から、違った形で慕われた森﨑浩司の偉大さは、本稿のみではとても語り切れない。
最後に、浩司が「自分にとっては昔も今も最高の選手」と賛辞を贈った兄・和幸の言葉を記しておく。
「あれほどの苦しみを何度も克服して、あいつはピッチに戻ってきた。本当によくやったと思う。僕なら、どうだろう。あいつのようにできたかどうか。浩司はいつも『精神面はカズが強い』というけれど、僕は逆だと思う。人間としても、サッカー選手としても、あいつは僕にないものを持っていた。才能もきっと、あいつの方が上だったと思う」
浩司がセレモニーでカズのことを語った時、スーッと涙が右ほほをつたった。その時、兄の右ほほにも同時に、涙がこぼれていた。森﨑浩司は最後まで、森﨑和幸と共に、存在したのである。
取材・文:中野和也(紫熊倶楽部)
最後に、浩司が「自分にとっては昔も今も最高の選手」と賛辞を贈った兄・和幸の言葉を記しておく。
「あれほどの苦しみを何度も克服して、あいつはピッチに戻ってきた。本当によくやったと思う。僕なら、どうだろう。あいつのようにできたかどうか。浩司はいつも『精神面はカズが強い』というけれど、僕は逆だと思う。人間としても、サッカー選手としても、あいつは僕にないものを持っていた。才能もきっと、あいつの方が上だったと思う」
浩司がセレモニーでカズのことを語った時、スーッと涙が右ほほをつたった。その時、兄の右ほほにも同時に、涙がこぼれていた。森﨑浩司は最後まで、森﨑和幸と共に、存在したのである。
取材・文:中野和也(紫熊倶楽部)