時代に合わせたクラブづくりを
“一緒に”というジーコの想いは、街全体にも好循環をもたらしてきた。
「鹿島という小さな街のクラブでは、魅力的な街づくり、クラブづくりを地域全体でやっていかなければいけません。いかにして外から来る人たちに魅力を感じてもらえる街にしていくか。それが重要でしたから、クラブにはジーコのネームバリューだけで人を呼ぶのではなく、しっかりとした環境づくりの大切さを訴えました。
グラウンドやスタジアムの整備をはじめ、当時は必要なものが不足していましたから、サッカーに集中できる環境を整えなければ、と提案したんです。
もちろん、これからは時代に合わせてクラブも変わっていく必要があると思っています。私が来た当初にはなかった携帯電話や生中継は、今や当たり前の時代です。情報もインターネットですぐに入手できます。だからこそ、時代に合わせたクラブづくりを考えていかなければいけません」
「鹿島という小さな街のクラブでは、魅力的な街づくり、クラブづくりを地域全体でやっていかなければいけません。いかにして外から来る人たちに魅力を感じてもらえる街にしていくか。それが重要でしたから、クラブにはジーコのネームバリューだけで人を呼ぶのではなく、しっかりとした環境づくりの大切さを訴えました。
グラウンドやスタジアムの整備をはじめ、当時は必要なものが不足していましたから、サッカーに集中できる環境を整えなければ、と提案したんです。
もちろん、これからは時代に合わせてクラブも変わっていく必要があると思っています。私が来た当初にはなかった携帯電話や生中継は、今や当たり前の時代です。情報もインターネットですぐに入手できます。だからこそ、時代に合わせたクラブづくりを考えていかなければいけません」
そのひとつが、若手の海外流出への対応だろう。鹿島をはじめJクラブの多くが直面するこの問題についても、思うところがあるという。
「ヨーロッパのクラブ関係者には、日本の移籍市場は安く映っています。少しでも良い選手がいれば、すぐに引き抜かれる。それは、日本だけでなくブラジルなどでも同様です。近年は、クラブのなかだけで次世代へと引き継いでいくことが困難な状況になってきたと感じます。
自国の若い選手の流出をいかに防ぐか。そして、次の世代をどうやって育てていけば良いのかを、しっかり考えていく必要があるでしょう。各クラブの下部組織がリーグ側とタッグを組み、いかにしてトップでも活躍できる選手を育てていくか。これらは今後、Jリーグが競争力を高めていくためにも重要です」
自身を筆頭に、これまでJリーグを彩ってきた助っ人選手の重要性にも言及する。
「世界に目を向けると、どのリーグにも外国籍の代表クラスの選手が在籍しています。今の日本だと、イニエスタとかでしょうか。そういった選手は、リーグを成長させてくれるという側面も持っています。
監督も同様です。有能な指揮官がいてこそリーグは強くなっていく。昨今は日本人監督もレベルアップしていますが、やはり世界的に名のある指揮官の存在は大きく、リーグの発展を後押ししていくはずです」
インタビューの締め括りにレジェンドは、代表監督を務めた経験を踏まえ、日本サッカー界にこんな言葉を贈ってくれた。
「この30年間で(日本サッカー界は)素晴らしいことを成し遂げてきました。カタール・ワールドカップを見てもそれは明らかです。スペイン、ドイツと、優勝経験のあるチームを抑えてグループリーグを1位で突破したわけですから。惜しくもラウンド16でPK戦の末にクロアチアに敗れましたが、日本のサッカー自体は良い方向へ進んでいます。
次に目ざすべきはワールドカップの決勝でしょう。クラブシーンでは浦和が今回もACLの決勝を戦います(アル・ヒラルと対戦。2戦合計2-1で勝利)。ACL決勝はアントラーズも経験しており、その後に出場したクラブ・ワールドカップでファイナルまで進みました。次は、やはり日本代表が、ビッグトーナメントで決勝の舞台に立つ。それが、今後の日本サッカーが果たすべき役割だと思います」
取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)
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「ヨーロッパのクラブ関係者には、日本の移籍市場は安く映っています。少しでも良い選手がいれば、すぐに引き抜かれる。それは、日本だけでなくブラジルなどでも同様です。近年は、クラブのなかだけで次世代へと引き継いでいくことが困難な状況になってきたと感じます。
自国の若い選手の流出をいかに防ぐか。そして、次の世代をどうやって育てていけば良いのかを、しっかり考えていく必要があるでしょう。各クラブの下部組織がリーグ側とタッグを組み、いかにしてトップでも活躍できる選手を育てていくか。これらは今後、Jリーグが競争力を高めていくためにも重要です」
自身を筆頭に、これまでJリーグを彩ってきた助っ人選手の重要性にも言及する。
「世界に目を向けると、どのリーグにも外国籍の代表クラスの選手が在籍しています。今の日本だと、イニエスタとかでしょうか。そういった選手は、リーグを成長させてくれるという側面も持っています。
監督も同様です。有能な指揮官がいてこそリーグは強くなっていく。昨今は日本人監督もレベルアップしていますが、やはり世界的に名のある指揮官の存在は大きく、リーグの発展を後押ししていくはずです」
インタビューの締め括りにレジェンドは、代表監督を務めた経験を踏まえ、日本サッカー界にこんな言葉を贈ってくれた。
「この30年間で(日本サッカー界は)素晴らしいことを成し遂げてきました。カタール・ワールドカップを見てもそれは明らかです。スペイン、ドイツと、優勝経験のあるチームを抑えてグループリーグを1位で突破したわけですから。惜しくもラウンド16でPK戦の末にクロアチアに敗れましたが、日本のサッカー自体は良い方向へ進んでいます。
次に目ざすべきはワールドカップの決勝でしょう。クラブシーンでは浦和が今回もACLの決勝を戦います(アル・ヒラルと対戦。2戦合計2-1で勝利)。ACL決勝はアントラーズも経験しており、その後に出場したクラブ・ワールドカップでファイナルまで進みました。次は、やはり日本代表が、ビッグトーナメントで決勝の舞台に立つ。それが、今後の日本サッカーが果たすべき役割だと思います」
取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)
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