ジーコスピリットに込めた鹿島への溢れる想い
その特別な一戦と併せて、特に印象深かったゲームについても語ってくれた。
「ほかに思い出深いのは、私にとってJリーグ最後のゲームとなったジュビロ戦です。確か2-1で勝ち、私は1ゴールを挙げました。その試合では、後半途中で交代した際にジュビロのサポーターからも大きな拍手をもらいました。
それだけではなく、試合を終えてグラウンドを1周した時にも、盛大な拍手とコールが巻き起こったんです。鹿島サポーターが拍手してくれるのは理解できますが、相手チームのサポーターまで同じように拍手で讃えてくれるなんて。あの時のことは今でも忘れられません」
41歳3か月12日で決めた磐田戦の一撃は、今なお破られていないJ1最年長ゴールだが、それ以上に相手サポーターからの温かい対応が、輝かしいキャリアのなかでも特別な思い出となったという。
「相手サポーターから拍手されるなんて、そうそうありませんからね。似たような経験も2回だけ。ウディネーゼ時代のジェノバ戦、それからカターニャ戦です。
そのカターニャ戦では、試合終了直前にFKを獲得しました。私はすでに1ゴールを挙げていましたが、スタジアム中が『ジーコに蹴ってほしい』という雰囲気を作ってくれたんです。カターニャは祖母の出身地で、試合直前に取材を受けていました。そういう経緯もあって、地元の人たちが応援してくれたのでしょう」
「ほかに思い出深いのは、私にとってJリーグ最後のゲームとなったジュビロ戦です。確か2-1で勝ち、私は1ゴールを挙げました。その試合では、後半途中で交代した際にジュビロのサポーターからも大きな拍手をもらいました。
それだけではなく、試合を終えてグラウンドを1周した時にも、盛大な拍手とコールが巻き起こったんです。鹿島サポーターが拍手してくれるのは理解できますが、相手チームのサポーターまで同じように拍手で讃えてくれるなんて。あの時のことは今でも忘れられません」
41歳3か月12日で決めた磐田戦の一撃は、今なお破られていないJ1最年長ゴールだが、それ以上に相手サポーターからの温かい対応が、輝かしいキャリアのなかでも特別な思い出となったという。
「相手サポーターから拍手されるなんて、そうそうありませんからね。似たような経験も2回だけ。ウディネーゼ時代のジェノバ戦、それからカターニャ戦です。
そのカターニャ戦では、試合終了直前にFKを獲得しました。私はすでに1ゴールを挙げていましたが、スタジアム中が『ジーコに蹴ってほしい』という雰囲気を作ってくれたんです。カターニャは祖母の出身地で、試合直前に取材を受けていました。そういう経緯もあって、地元の人たちが応援してくれたのでしょう」
相手サポーターからも認められる存在だったジーコの根源にあるのは、サッカーへの愛と自チームへの忠誠心だ。
「私は自分の記録は気にしていません。それよりも重要視しなくてはいけないのは、何のためにグラウンドに立ってプレーするかです。最近のサッカー界は個がすごくフォーカスされていると感じます。だから、個人がやたらと自分の記録を気にするようになっている。
私は、アントラーズのユニホームを着て、アントラーズを強くするために、アントラーズが勝つためにプレーしていました。個人的な目標は二の次です。チームが勝つからこそ自分の記録も生まれるわけですから。団体スポーツであるサッカーの本質を見誤ってはいけません」
サッカーに対するそうした考え方は、「献身」「尊重」「誠実」というジーコスピリットとして、今も鹿島に受け継がれている。
「プロとして成長していくために、早く寝て、早く起きて、たくさん食事をして、しっかりとトレーニングに励むことが大切です。献身には、それぞれの取り組みに対してひた向きに臨まなければならないという想いが込められています。
ふたつ目の尊重は、自分のみならず、チームメイトや対戦相手、そして指導者やサポーターなど、様々な人たちに対するリスペクトの精神を意味します。サッカーというスポーツは、いろんな人との関係性を築けてこそ上手く回るもの。その一つひとつにリスペクトがなければなりません。敬意というのは、連鎖していくものです。だからこそ、私はリスペクトする心を大切にしています。
それから誠実ですが、これはサッカーだけに限った話ではなく、人生においての教訓だと捉えています。自分の意見、相手が言いたいこと、そのいずれにも向き合う姿勢が大切なのだと。
私は、フラメンゴやウディネーゼ時代に学んだことをアントラーズに継承できたと思っています。私にとってアントラーズは、子どもとも表現すべき存在。子どもは独力では成長できません。何かを成し遂げるには、周囲のサポートや一緒に歩んでいく姿勢が不可欠です。そうやってこの30年間取り組んできたからこそ、今の鹿島アントラーズがあると思っています」
「私は自分の記録は気にしていません。それよりも重要視しなくてはいけないのは、何のためにグラウンドに立ってプレーするかです。最近のサッカー界は個がすごくフォーカスされていると感じます。だから、個人がやたらと自分の記録を気にするようになっている。
私は、アントラーズのユニホームを着て、アントラーズを強くするために、アントラーズが勝つためにプレーしていました。個人的な目標は二の次です。チームが勝つからこそ自分の記録も生まれるわけですから。団体スポーツであるサッカーの本質を見誤ってはいけません」
サッカーに対するそうした考え方は、「献身」「尊重」「誠実」というジーコスピリットとして、今も鹿島に受け継がれている。
「プロとして成長していくために、早く寝て、早く起きて、たくさん食事をして、しっかりとトレーニングに励むことが大切です。献身には、それぞれの取り組みに対してひた向きに臨まなければならないという想いが込められています。
ふたつ目の尊重は、自分のみならず、チームメイトや対戦相手、そして指導者やサポーターなど、様々な人たちに対するリスペクトの精神を意味します。サッカーというスポーツは、いろんな人との関係性を築けてこそ上手く回るもの。その一つひとつにリスペクトがなければなりません。敬意というのは、連鎖していくものです。だからこそ、私はリスペクトする心を大切にしています。
それから誠実ですが、これはサッカーだけに限った話ではなく、人生においての教訓だと捉えています。自分の意見、相手が言いたいこと、そのいずれにも向き合う姿勢が大切なのだと。
私は、フラメンゴやウディネーゼ時代に学んだことをアントラーズに継承できたと思っています。私にとってアントラーズは、子どもとも表現すべき存在。子どもは独力では成長できません。何かを成し遂げるには、周囲のサポートや一緒に歩んでいく姿勢が不可欠です。そうやってこの30年間取り組んできたからこそ、今の鹿島アントラーズがあると思っています」