「たとえ負けたり引き分けたりしても気持ちを切り換えるのは早いです。わりと俯瞰で見ていて、なにをどうすればいいとか、分析しながらいろんな思いを巡らせています」
サッカーは勝負事だ。そこは避けて通れない。この先、上手くいかない時期だってあるだろう。ドイさんが目指すのは、勝利を含めた魅力づくりだ。
「今シーズンもまだ昇格できるかどうかは分かりません。ただこの先Jリーグを目指す上で関東リーグ1部に昇格した時のことを考えたとしましょう。関東1部も、いろんなチームを観てきているので、それぞれの特徴や長所はある程度知っています。正直、そんなに簡単には勝てないと思うんです。待っているのは厳しい戦いです。すると、どうしても勝ち負けばかりに目がいってしまうようになる。そうならないようにするためには、勝っても負けてもまた来たくなるようなスタジアムの雰囲気づくりが必要になると思うんです」
「これは難しいんです、難しいんですよ」と断りつつ、ドイさんはこう続ける。
「私はどこへサッカーを観に行く時でも、初めて行く人の気持ちでチームを見るようにしています。すると、勝敗とは別にまた来たいと思わせてくれるか、思わせてくれないかという違いを感じます。南葛SCには、初めて観に来た人にまた観たいと思わせるチームになってほしいですし、自分でもそうしていきたい。だから、私は今すぐ何がなんでも勝ってほしいとは思えない。勝利は目指しつつ、同時に目指していく別のこともあると思うんです。チームも、我々も」
自分の目で確かめてきた、サッカークラブを通じた各地域の盛り上がり。その実現のためには、勝利だけを求心力にしていたら、いずれ限界が来る。困難な道のりとはいえ、今のうちから南葛SCの“おもしろさ”を広めておきたい。
そんなドイさんの到達点は、「葛飾の小学生たちが、南葛SCのユニホームを来て誇らしげに通学してくれること」だ。
南葛SCというクラブには、選手や関係者だけでなく、サポーターの希望や願いや夢が乗っている。「サポーターは12番目の選手」とよく言われる。筆者自身、その意味は分かっていたつもりだったが、実際に話を聞くとより痛感する。今回聞いたようなエピソードやドラマが、サポーターの数だけ存在すると思うと、そのエネルギーの総量は測り知れない。
ホームスタジアムに応援と声援と手拍子が、いち早く戻ってくることを願う。
※このシリーズ、了
取材・文●伊藤 亮
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南葛SCをスポンサードするKLabが運営するスマートフォン向け対戦型サッカーシミュレーションゲーム『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』では、8月6日(金)より南葛SCのユニフォームがゲーム内アイテムとして登場します。
アイテムは8月6日(金)16:00~12月31日(金)23:59の期間内にアプリログインでプレゼントされるので、ぜひこの機会にゲームでも南葛SCのユニフォームをゲットしよう。
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南葛SCをスポンサードするKLabが、今季もコラボレーションキャンペーンを開催中。南葛SCの公式戦の試合結果に応じて、同社が運営するスマートフォン向け対戦型サッカーシミュレーションゲーム『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム ~』のゲーム内アイテムをプレイヤーにプレゼントする。
プレゼント内容は、南葛SCが勝利すれば「夢球×5」、勝利以外であれば、「コイン×28,300」となっている。さらに、勝利の際は「夢球×5」に加え、南葛SCが入れた得点分の夢球も配布される。南葛SCを応援して、アイテムをゲットしよう。
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