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【審判員インタビュー|第1回】扇谷健司Jリーグ審判デベロップメントシニアマネジャーに訊くVARの成果と課題「余計な行為も見なくなった」

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェスト編集部

2021年10月31日

これまでは「新聞やネットで自分の名前が書かれているとすごく怖かった」が…

17節の柏対札幌の一戦。VARが介入したため、前半のアディショナルタイムは10分となった。写真:滝川敏之

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――少し話は戻りますが、VARでレフェリーが感じるストレスは選手がVARを要求してくるプレッシャーではなく、OFRで判定を変えることでしょうか?

「VARがなくても選手は判定にプレッシャーをかけてくることがあったので、そのストレスはすでに持っていたかもしれません。ただ、そういったプレッシャーに対して、『VARがチェックしているよ』と伝えれば、選手も冷静になるシーンが多くなる。試合を通じてひとつの判定に文句を言われ続けることは減ったように感じています。

 また、OFRで自分の判定を変えるストレスはありますが、もちろんポジティブなことはあります。サッカー選手と同じように、やはり審判もミスをしてしまう。ですが、大きなミスになると、新聞はもちろん、インターネットメディアやSNSで試合直後からいろいろと書かれます。

 それが今はOFRで判定を変えられるため、ポジティブに書かれるようになりました。『審判がミスをした』ではなく『OFRによって正しい判定になった』と。正直に言えば、私もミスをしたあとに新聞やネットで自分の名前が書かれているとすごく怖かった。毎回、記事をチェックしていませんが、それが減ったように感じています。そういった意味ではVARに助けられていると言えるでしょう。

 あとはストレスではありませんが、VORの中に入っている疲れはあります。90分間、注意力を維持して画面を見続けるのは笛を吹くのとはまた違う疲れです」
 
――レフェリーはVAR導入でレフェリングスタイルが大きく変わらない一方で、副審はオフサイドディレイ[編集部・注/VARがある試合で攻撃側がチャンスを迎えている場合、明確なオフサイドを除いて、フラッグアップを遅らせること]に順応しなければいけません。さらに言えば、J2ではオフサイドディレイはありません。そこの適応はすごく大変ではないですか?

「『もう少し早くフラッグアップしてもいいのでは』『フラッグアップが早すぎるな』と思うこともありました。ただ、EUROを見ても日本の副審は素晴らしい。J1を見ている方々も、EUROの副審とクオリティに違いをそう感じないのではないでしょうか。EUROの副審は各国から選ばれた精鋭たち。そんな彼らと比較しても違和感を覚えないことが嬉しかったですし、自信になりましたよね」
 
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