【元ガンバ主将の挑戦】木場昌雄|東南アジアと日本の架け橋になるために――。

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2015年06月26日

やりたいことができている幸せを噛み締めて。

様々なメディアに取り上げられた今回の取り組み。「ひとつのステップを踏めた」と木場も手応えを語る。写真提供:木場昌雄

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 東南アジアからJリーガーを誕生させるのはひとつの目標だが、それが最終ミッションではないと言う。
 
「日本人選手の欧州リーグへの移籍が進むなか、欧州はJリーグを見ている。つまり、Jリーグは世界への窓口としても機能している。それなら、東南アジアの選手にもチャンスはあるはずです」
 
 東南アジアからJ経由で欧州へ――。木場はそれほどまでに東南アジアの可能性を信じている。
 
 そうした流れが確立されれば、必然的に東南アジアのレベルも上がってくるはずで、「そうなれば日本のためにもなる。アジアで今以上に厳しい戦いができれば、日本もそれだけ逞しくなる」。つまるところ木場は、日本サッカーのさらなる強化を見据えているのだ。
 
 時間のかかる作業である。前例のない取り組みだけに、手探り状態で道なき道を進んでいる。
 
 それでも木場は充実した表情を見せる。
 
「やりたいことができていますし、地道に続けていることが、少しずつ形になってきている。自分たちで動いて、現地に足を運び、コミュニケーションをしっかり取ることで、信頼関係も築けている」
 
 JDFA設立から5年目、現在の活動にやりがいをさらに強く感じているし、「スピード感はないですけど、ジワジワきていると思う」と自信を深めている。常に前へ前へと進んでいるから、不安になる暇もない。
 
 そんな木場について、JDFAの広報PRを務める渡辺富士子は次のように語る。
 
「なにかを始めるにも、“自分がいる意味があるのか”をちゃんと考えてから行動しますね。確かに手探りではありますけど、人任せにしないで、自分たちでしっかり進めていこうとするタイプだと思います」
 
 スタンスは現役時代と変わらない。「選手の時も、試合に出るためになにをするかを考えれば、いろんなことをやらなければならない。それは今も同じ。この仕事で生活していかなければならないから、そのためにはなにをすべきかを考えて、行動する。選手時代と変わらないですね」
 
 好きなサッカーを通じて、やりたいことができている。そんな自分の境遇に感謝を忘れずに、木場は今も走り続けている。

取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
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