「何事も前向きに捉えて、かつ悔しさだけは忘れずにやっていきたいと思います」
そうした前向きな意識は、U-20W杯本大会で一定の成果となって表われた。初戦・南アフリカ戦で彼はボランチとしてスタメン出場を果たし、三好とともに世界の舞台に立ったのだ。だが、その後は全てベンチスタートで、出場は決勝トーナメント初戦のベネズエラ戦の76分から(延長戦の末に0-1の敗戦)の出場のみだったが、彼はこの大会でも笑顔を絶やさず、チームのための立ち居振る舞いを見せた。
「やり続ければ必ずチャンスが来る。それはこれまでの僕の経験から理解していますし、これからも変わらないので、何事も前向きに捉えて、かつ悔しさだけは忘れずにやっていきたいと思います」
「やり続ければ必ずチャンスが来る。それはこれまでの僕の経験から理解していますし、これからも変わらないので、何事も前向きに捉えて、かつ悔しさだけは忘れずにやっていきたいと思います」
この言葉を彼は今も大切にしているのが、彼の歩みを見れば分かる。海外に渡り経験を重ねる中で、三好、冨安、中山らも同じヨーロッパで研鑽し、変わらぬ刺激的な存在になっている。彼が引き寄せた幸運の出会いと努力によって、板倉は東京五輪の最終メンバーとして日本に帰ってくることができた。今度は日本の屋台骨としての活躍を見せてほしいものだ。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)