解説者になったアーセナルOBは顔ぶれが豪華
田邊:デサイーには取材の現場で本当にちょこちょこ会いますけど、彼もひたすら地道に勉強している。
山中:フランスのメディアにちょっとコメントするくらい。相変わらず英語がそんなにうまくないという要因があるにしても、アーセナルのOBとは対照的ですね。アーセナルだとアンリやプチ、キャンベル以外に、レイ・パーラーやイアン・ライト、マーティン・キーオンあたりまでいて、かなり顔ぶれが豪華。
田邊:キーオンはコンフェデの時、同じホテルでした。朝飯を食っている時に、隣のテーブルにやたらと身体のごつい人がいるなと思ったら、まさにキーオンで。彼はワールドカップの本大会では、日本対ギリシャの試合を取材にきていたんじゃないかな。
山中:BBCの取材チームとしてでしょ? 彼はラジオも担当しているから、いろんな試合に顔を出しますよね。ハーフタイム中、現役当時はヴェンゲルさんに禁じられていたチョコバーを頬張ったりしてます。あ、それとアーセナル色の強い解説者だとジョージ・グラハムがいますね。
田邊:たしかに。チェルシー戦にも顔を出していた。最近はあまりメディアに登場しなくなってきていますが、彼も言葉を持っている人間のひとりですよね。しゃがれた声で、結構、味のあることを言ってくれる。アーセナルの監督時代にやっていたサッカーは味がありすぎて、恐ろしく守備的だったけど。
山中:ヴェンゲルが監督になった時に、過去の暗黒時代との決別ということで、一番引き合いに出されたのがグラハムだった。
田邊:悪名高い「ボーアリング・ボーアリング・アーセナル時代」(笑)。
山中:今回のチェルシー戦でも、80分過ぎあたりから焦れたアーセナルのファンが「ボーアリング・ボーアリング・チェルシー」とチャントし始めた場面がありました。その時にグラハムをみたら、心なしか苦笑いしていたような。
田邊:なんともいたたまれない気分。
山中:いや案外、懐かしいなと思っていたかもしれない。
田邊:彼の解説は嫌いじゃないから、その懐かしさを励みにして現場に戻ってきてくれるといいんですけど。
山中:シナリオとしては悪くないですね。それで今週末にスタンフォード・ブリッジで行なわれるクリスタル・パレス戦で、優勝を決めた直後のモウリーニョとチェルシーを大絶賛してもらうと(笑)。
構成・文:田邊雅之
協力:山中忍
【識者プロフィール】
田邊雅之
1965年、新潟県生まれ。『Number』をはじめとして、学生時代から携わっていた様々な雑誌や書籍の分野でフリーランスとして活動を始める。2000年からNumber編集部に所属。プレミアリーグ担当として数々の記事を手がけた後、南アフリカW杯を最後に再びフリーランスとして独立。主な著書に『ファーガソンの薫陶』(幻冬舎)、翻訳書に『知られざるペップ・グアルディオラ』(朝日新聞出版)」等がある。最新の翻訳書は『ルイ・ファンハール 鋼鉄のチューリップ』(カンゼン)。
山中忍
1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、チェルシーのサポーター。
山中:フランスのメディアにちょっとコメントするくらい。相変わらず英語がそんなにうまくないという要因があるにしても、アーセナルのOBとは対照的ですね。アーセナルだとアンリやプチ、キャンベル以外に、レイ・パーラーやイアン・ライト、マーティン・キーオンあたりまでいて、かなり顔ぶれが豪華。
田邊:キーオンはコンフェデの時、同じホテルでした。朝飯を食っている時に、隣のテーブルにやたらと身体のごつい人がいるなと思ったら、まさにキーオンで。彼はワールドカップの本大会では、日本対ギリシャの試合を取材にきていたんじゃないかな。
山中:BBCの取材チームとしてでしょ? 彼はラジオも担当しているから、いろんな試合に顔を出しますよね。ハーフタイム中、現役当時はヴェンゲルさんに禁じられていたチョコバーを頬張ったりしてます。あ、それとアーセナル色の強い解説者だとジョージ・グラハムがいますね。
田邊:たしかに。チェルシー戦にも顔を出していた。最近はあまりメディアに登場しなくなってきていますが、彼も言葉を持っている人間のひとりですよね。しゃがれた声で、結構、味のあることを言ってくれる。アーセナルの監督時代にやっていたサッカーは味がありすぎて、恐ろしく守備的だったけど。
山中:ヴェンゲルが監督になった時に、過去の暗黒時代との決別ということで、一番引き合いに出されたのがグラハムだった。
田邊:悪名高い「ボーアリング・ボーアリング・アーセナル時代」(笑)。
山中:今回のチェルシー戦でも、80分過ぎあたりから焦れたアーセナルのファンが「ボーアリング・ボーアリング・チェルシー」とチャントし始めた場面がありました。その時にグラハムをみたら、心なしか苦笑いしていたような。
田邊:なんともいたたまれない気分。
山中:いや案外、懐かしいなと思っていたかもしれない。
田邊:彼の解説は嫌いじゃないから、その懐かしさを励みにして現場に戻ってきてくれるといいんですけど。
山中:シナリオとしては悪くないですね。それで今週末にスタンフォード・ブリッジで行なわれるクリスタル・パレス戦で、優勝を決めた直後のモウリーニョとチェルシーを大絶賛してもらうと(笑)。
構成・文:田邊雅之
協力:山中忍
【識者プロフィール】
田邊雅之
1965年、新潟県生まれ。『Number』をはじめとして、学生時代から携わっていた様々な雑誌や書籍の分野でフリーランスとして活動を始める。2000年からNumber編集部に所属。プレミアリーグ担当として数々の記事を手がけた後、南アフリカW杯を最後に再びフリーランスとして独立。主な著書に『ファーガソンの薫陶』(幻冬舎)、翻訳書に『知られざるペップ・グアルディオラ』(朝日新聞出版)」等がある。最新の翻訳書は『ルイ・ファンハール 鋼鉄のチューリップ』(カンゼン)。
山中忍
1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、チェルシーのサポーター。