ゼロトップの始祖に、岡崎を飛躍に導いた青年監督。
ズデネク・ゼーマン(67歳/チェコ国籍)
[過去に率いた主なチーム]
ラツィオ、ローマ、レッドスター
[主な実績]
セリエB優勝(91年、12年)
超が付くほどのアタッキングフットボールの信奉者で、4-3-3システムがいわば代名詞。約30年に渡り、守備大国のイタリアで異彩を放ってきた実績は伊達ではなく、元ヴァンフォーレ甲府監督の大木武氏など、この鬼才を「師」と仰ぐ同業者は少なくない。
徹底するのはハイライン・ハイプレスの意識で、ボール奪取後は縦に速く攻め込む。スタミナの激しい消費に伴う安定感の欠如に加え、失点のリスクがとにかく大きいのがゼーマン流サッカー最大のデメリットだ。
高確率で得点力の向上をもたらせる指導者ながら、戦術的なトレーニングの時間が限られる代表チームには不向きとの見方も。
ルチアーノ・スパレッティ(55歳/イタリア国籍)
※日本人指導歴あり
[過去に率いた主なチーム]
ローマ、ゼニト
[主な実績]
コッパ・イタリア優勝(07年、08年)
ロシア・リーグ優勝(10年、12年)
最前線に典型的なCFを起用しない「ゼロトップ・システム」の始祖。イタリア人の指導者らしい緻密な戦術構築に定評があり、アタッキングサッカーの担い手、そして、高いプロ意識の持ち主としても知られる。
欧州メガクラブやナショナルチームで指揮を執った経験は皆無だが、コッパ・イタリア優勝2回やロシア・リーグ優勝2回などの実績を誇り、勝者のメンタリティを宿している。
かつてヴェネツィアで名波浩を指導。ゼニト監督時代(2010~14年)は当時CSKAモスクワの本田圭佑に何度か苦杯を舐めさせられた。
トーマス・トゥヘル(41歳/ドイツ国籍)
※日本人指導歴あり
[過去に率いた主なチーム]
マインツ
[主な実績]
ブンデスリーガ5位(11年)
現在は休養中ながら、かつてドイツ代表のヨアヒム・レーブ監督が後継者候補に挙げた青年監督。みずからの眼鏡にかなった選手のポテンシャルを最大限に引き出す術を熟知しており、35歳の若さで指揮官に抜擢されたマインツでは、アンドレ・シュールレ(現ヴォルフスブルク)や岡崎慎司を飛躍させた。
選手起用はコンディション重視で、対戦相手や試合状況に応じて、システムを柔軟に変える臨機応変な采配が持ち味。ポゼッション型ではなく、激しい運動量が必須のアグレッシブなプレッシングサッカーを志向する。
文:遠藤孝輔
[過去に率いた主なチーム]
ラツィオ、ローマ、レッドスター
[主な実績]
セリエB優勝(91年、12年)
超が付くほどのアタッキングフットボールの信奉者で、4-3-3システムがいわば代名詞。約30年に渡り、守備大国のイタリアで異彩を放ってきた実績は伊達ではなく、元ヴァンフォーレ甲府監督の大木武氏など、この鬼才を「師」と仰ぐ同業者は少なくない。
徹底するのはハイライン・ハイプレスの意識で、ボール奪取後は縦に速く攻め込む。スタミナの激しい消費に伴う安定感の欠如に加え、失点のリスクがとにかく大きいのがゼーマン流サッカー最大のデメリットだ。
高確率で得点力の向上をもたらせる指導者ながら、戦術的なトレーニングの時間が限られる代表チームには不向きとの見方も。
ルチアーノ・スパレッティ(55歳/イタリア国籍)
※日本人指導歴あり
[過去に率いた主なチーム]
ローマ、ゼニト
[主な実績]
コッパ・イタリア優勝(07年、08年)
ロシア・リーグ優勝(10年、12年)
最前線に典型的なCFを起用しない「ゼロトップ・システム」の始祖。イタリア人の指導者らしい緻密な戦術構築に定評があり、アタッキングサッカーの担い手、そして、高いプロ意識の持ち主としても知られる。
欧州メガクラブやナショナルチームで指揮を執った経験は皆無だが、コッパ・イタリア優勝2回やロシア・リーグ優勝2回などの実績を誇り、勝者のメンタリティを宿している。
かつてヴェネツィアで名波浩を指導。ゼニト監督時代(2010~14年)は当時CSKAモスクワの本田圭佑に何度か苦杯を舐めさせられた。
トーマス・トゥヘル(41歳/ドイツ国籍)
※日本人指導歴あり
[過去に率いた主なチーム]
マインツ
[主な実績]
ブンデスリーガ5位(11年)
現在は休養中ながら、かつてドイツ代表のヨアヒム・レーブ監督が後継者候補に挙げた青年監督。みずからの眼鏡にかなった選手のポテンシャルを最大限に引き出す術を熟知しており、35歳の若さで指揮官に抜擢されたマインツでは、アンドレ・シュールレ(現ヴォルフスブルク)や岡崎慎司を飛躍させた。
選手起用はコンディション重視で、対戦相手や試合状況に応じて、システムを柔軟に変える臨機応変な采配が持ち味。ポゼッション型ではなく、激しい運動量が必須のアグレッシブなプレッシングサッカーを志向する。
文:遠藤孝輔