総勢14名はJリーグ屈指! なぜガンバ大阪はOBたちの“帰還”を推進するのか

カテゴリ:Jリーグ

川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

2020年03月24日

宮本は言う。「ベースのところでズレがない」

 誰も彼もが、ガンバ愛を貫いてクラブにとどまり続けるものではない。指導者としてのキャリアプランは人それぞれで、ガンバが最終目的地ではないのかもしれない。ただ、会話を交わすOBたちのモチベーションは尋常ではなく高かった。浪速の雄に栄光をもたらしたい、Jリーグの頂点に返り咲かせたいとの想いが、途轍もなく大きな原動力となっている。

 宮本は言う。

「いまはまだ、スタッフ全員が同じ絵を描けているわけではないと思う。でもこれからそこはどんどん明確になっていくはず。ずっと一緒にやってましたから、ベースのところでズレがない。話をしてても、個々で局面によってここが違う、あそこが違うはもちろんあるけど、立ち返るベースが一緒ですからね。そこが大きいんですよ」

 Jリーグ創設からのオリジナル10ながら、当初はお荷物クラブと揶揄された。地道なアカデミー強化で底上げを遂げて、西野ガンバで攻撃的なスタイルを確立。隆盛を極めて、一時はアジアを代表するクラブにまで飛躍を遂げたが、その後はJ2降格の2年後に3冠を達成するなど浮き沈みが激しい。日本有数のサッカー専用スタジアムをも手にしたが、どこかで少しずつアイデンティティーを見失ってきたように感じる。

 栄華を知るOBたちは、本気で黄金期の再来を信じている。一朝一夕にはいかない長期的なプロジェクトだろう。だが、彼らは復権への確かな歩みを始めた。

 そう断言できるだけの計り知れない熱量を、いまのガンバ大阪は有している。

(文中敬称略)

取材・文●川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

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