「ロッカールームは酷い状態」メッシの“激震投稿”の裏にある、バルサの「キャプテン4人制」の限界【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2020年02月09日

バルサスタッフが明かしたバレンシア戦後のドレッシングルーム

キケ・セティエン(中央)の就任でスタイルは劇的に変わったとはいえ、結果が伴っているとは言い難い。(C)Rafa HUERTA

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 バルベルデの後を継いで、急遽監督に就任したキケ・セティエンもすぐさまこうしたドレッシングルームに流れる微妙な空気を察知した。一方で、この政権交代は、ブスケッツをはじめバルサスタイルの復活を切望する選手たちの間で好意的に迎えられた。

 しかし就任直後の2試合で、格下のグラナダとイビサ相手に連勝を遂げたものの、いずれも低調な内容に終始しムードは下火に。そして迎えた強豪バレンシアとの試合でチームは0-2の完敗を喫する。試合後のドレッシングルームの雰囲気を「酷い状態」と評したクラブ関係者はさらにこう続ける。

「試合に負けた後、選手たちの機嫌が悪くなるのは仕方がない。しかしあの時の空気はそんな次元の話ではなかった。長い間ため込んでいた不満が鬱屈していた感じだった」
 
 メッシがアビダルに対して反論を行なった翌日の練習で、メディアに公開される最初の15分間を使って、キケ・セティエン監督は遊戯のようなゲームを実施した。練習後の記者会見で、指揮官はこう語った。

「君たちも見ただろう。ぜひ映像を流してもらいたい。選手たちは笑顔を浮かべて実に楽しそうだった。もちろん常にこうはいかない。試合に負ければ、雰囲気はネガティブになる。しかし重要なのは、選手が気力やモチベーションを維持し続けていることだ。ファンだって選手たちの明るく幸せな表情を見たいはずだ」

 メッシは口数の多いタイプではないし、メディアの前に登場する頻度も限られている。しかしだからこそ、彼の放つ一言一句は強烈な印象を残し、今回の一連の騒動においても、インスタグラムでのメッセージがクラブに激震を走らせた。今のバルサは主力の高齢化が進み、それに伴って選手間で亀裂が生まれている。

 そんな中、4人のキャプテンがそれぞれの形で見せているリーダーシップは、過度期を迎えるチーム状況を刻銘に映し出している。

「2015年にトリプレーテ(3冠)を達成した時も、お世辞にもチームの雰囲気は良くはなかった」

 ドレッシングルームではこんな楽観視する声も出ている。キケ・セティエンも選手たちも、このチームが幾度も見せてきた逆境で一丸となる強みにかけて、これから始まるシーズンの山場に挑むほかない。

文●ファン・I・イリゴジェン(エル・パイス紙バルセロナ番)
翻訳●下村正幸

※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙の記事を翻訳配信しています。
 

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