取材記者が見た屈辱のGL敗退…東京五輪へ向けて突き付けられた課題とは何だ?

カテゴリ:日本代表

飯尾篤史

2020年01月17日

「俺らは弱い。このままじゃいけないと思っている。ここで気付けたのは良かった」

小川は「俺らは弱い。このままじゃいけない」と自身とチームメイトに対して奮起を促す。

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 チーム全体が低パフォーマンスだったなか、評価を上げたのは、食野、相馬勇紀、田中駿汰、岡崎、齊藤、橋岡大樹だろうか。

 カタールとの3戦目はガス欠になったが、食野の貪欲にゴールを目指す意欲と鋭い仕掛けは頼もしかったし、1対1に持ち込めば必ずクロスを上げてくる相馬の突破力は本大会でも武器になるはずだ。

 田中駿汰の縦パスを入れるタイミングや裏への狙いは的確だったし、岡崎はボランチや前線に何度も好パスを届けた。

 鋭いアプローチで相手を潰し続けた齊藤は、闘志が伝わってきた数少ない選手のひとり。ウイングバックと3バックの一角を務めた橋岡のポリバレントな能力と3試合フル出場を果たしたタフネスぶりも、本大会に必要なものだろう。

 考えられ得る悪いことがすべて噴出したU-23アジア選手権。「俺らは弱い。このままじゃいけないと思っている。幸い、これが本番でなくて良かった。ここで気付けたのは良かった」と小川が語るように、重要なのは、ここで得た教訓、課題を東京五輪にどう繋げるか。繰り返すが、あくまでも照準は8月の東京五輪でのメダル獲得なのだ。

 3月の南アフリカ戦、コートジボワール戦では海外組はもちろん、オーバーエイジを招集する可能性もあるという。

 指揮官が本番に向けてようやく着手する仕上げの一手、今大会で悔しい思いをした国内組の選手たちの逆襲に期待したい。

取材・文●飯尾篤史(スポーツライター)
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