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アジアカップ2015

【日本代表】練習試合で声を出し続けた昌子源 サブ組の突き上げがチームの士気を左右する

カテゴリ:日本代表

寺野典子

2015年01月06日

上の世代が歩み寄り、下の世代は学びを得ようとしている。

長丁場の大会では主力だけでなく、サブの存在も重要だ。チーム内の競争を促す突き上げに期待したい。(C) SOCCER DIGEST

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 4年前のアジアカップでもそうだったが、決勝まで行けば6試合を戦う長丁場の大会。累積警告での出場停止や退場、負傷など、思わぬアクシデントで突然出番がやってくることも考えられる。もちろん、サブ組の存在はチームの士気を左右する。だからこそ、溌剌としたオーラを放つ昌子の“声”がピッチ内外で、アギーレジャパンの新しい力となることを期待したい。
 
「自分の役割が、先発か、途中からなのかは分からないけど、どっちでも、しゃべり続けることが大事。途中出場で活躍するラッキーボーイが出るというのは、チームにとってもいいこと。運を味方にしないと勝てない大会だと思うから。前回大会では、イノさん(伊野波)、李さん(忠成)がゴールを決めた。そういう存在を2、3人は作りたい。そういう話を具体的にすることはないけど、きっとみんな心の中では、思っているはずだから」
 
 2010年のワールドカップメンバーをベースとして戦った2011年のアジアカップ。その先発メンバーのほとんどがブラジル・ワールドカップを戦い、ポジションを守っている。しかし、サブ組の顔ぶれは大きく変わった。アジアカップで控えだった選手のなかで、その後の4年間を代表として過ごした選手はごくわずかだ。
 
 その理由はいくつもあるだろうし、ひと言では片づけられない。ただ、結果として、主力選手たちは経験を積み、進化が促され、それ以外の選手たちとの差が広がったことは、ひとつの事実だと考えられる。
 
「まずは経験のある選手たちがコニュニケ―ションをとり、それを若い選手たちへ伝える。そういうことをやらなくちゃいけないという話をし、それを普段からやっている」
 オーストラリア大会を前にそう話したのは長谷部だった。
 
 そしてこの日、練習冒頭には、本田と酒井高、そして塩谷が熱心に話し合っていた。上の世代が下の世代に歩み寄り、下の世代は上の世代から、ひとつでも多くの学びを得ようとしている。そういう空気はチーム内の競争を活性化するはずだ。指揮官に頼るのではなく、自主的に動き出したことの意味は大きい。
 
 若い選手たちのチャレンジャーとしての野心を支えるのは、自分の強みを押し出す自信と、貪欲で謙虚な姿勢だ。
 
 この試合では1トップで起用されたが、前日に続き得点を挙げられなかった武藤は、自身の現状を「自分との勝負」と語った。小林にしても太田にしても、そして慣れない右サイドでプレーした植田にしても、シーズン終了から間が空き、コンディションとの折り合いと新チームでの役割とをうまく消化できているわけではないだろう。もどかしさを感じているにちがいない。
 
 これからの約1か月間の大会中、もしかしたらプレー機会に恵まれないという不遇に陥る選手が出てくるかもしれない。たとえ、ネガティブな感情を抱えることになったとしても、チームの一員としての勤勉さを忘れず、どうすればここで活きるのかと積極的に模索する時間を過ごせば、それが成長の土台となるはずだ。
 
 日本代表の進化の原動力として必要なのは、若い彼らの成長だ。アジアカップでは、そのきっかけを掴んでほしい。
 
取材・文:寺野典子
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