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客寄せパンダではなく“第4の男”として――リバプールはなぜ南野拓実を獲得したのか?【現地発】

カテゴリ:メガクラブ

松澤浩三

2019年12月24日

クロップに親しいドイツ人記者が語る南野の起用法とは?

ドルトムント時代には香川を指導したことでも知られているクロップ監督。南野の起用法に注目が集まる。 (C)Getty Images

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 そして、レッズ(リバプールの愛称)が「最低でも2500万ポンド(約35億円)級の選手と評価」(ピアース記者)していた南野の格安の契約解除金は、クラブ首脳陣を「獲得」の方向へと一気に動かした。

 一部では、敵地で行なわれた12月10日のCLのリターンマッチ後の移動のバスの中で、キャプテンであるジョーダン・ヘンダーソンとジェームズ・ミルナー(副主将)といったリバプールの重鎮たちが、『ミナミノはチームに必要な選手だ』と指揮官に進言したという報道も出ている。実際の話は分からないが、おそらくその時点で、すでに移籍の話は固まっていたと考えるのが妥当だろう。

 さらにピアース記者の話によると、「リバプールは、セレッソ大阪時代にディエゴ・フォルランとプレーしていた頃から、タクミの成長を追い続けていた」。これも本当であれば、クラブは6年前からこの日本代表FWを注視していたことになる。

 そして今月19日、ついにクラブは、公式サイトで南野の獲得を発表した。

 一部報道によると、契約期間は2024年夏までの4年半。先日、契約延長をしたクロップ監督と同じ期間だ。来る1月16日に25歳の誕生日を迎えることを考えれば、サッカー選手として脂が乗る最盛期をリバプールで送ることになる。

 現在のリバプールの3トップは、モハメド・サラー、ロベルト・フィルミーノ、そしてサディオ・マネで構成され、世界的に見てもトップクラスだ。ここに切り込むのは容易ではないだろう。しかしサラーとマネの信頼できるバックアッパーがいない現チームにとって、南野の加入は大きな意味を持つことになるはずだ。

 クロップ監督に近しいドイツ人記者、ラファエル・ホニグスタイン氏も英衛星放送『Sky Sports』で、南野獲得の意図について、次のように述べている。

「マネがサラーと違い、サラーがフィルミーノと違うように、ミナミノもまた今のリバプールの3トップとは違うタイプの選手だ。ここに『第4の男』として加わるわけだが、彼はこの3人の誰かに特定した“交換選手”となるわけではない。だが、攻撃に質を加えるのは確かだ。3人はいずれも替えの利かない選手で、ローテーションではアレックス・チェンバレンが起用されてきたが、基本的には中盤の選手なため、前線では彼らほどのインパクトがない」

 さらにホニグスタイン氏は、こうも続けている。

「他方、ジェルダン・シャキリはコンシステンシー(持続性)を欠くし、ディボック・オリギは中央では機能する一方、サイドでは効果を発揮しない。クロップ監督がターンオーバーするためには、この第4の男が欠かせず、ミナミノは前線3人の負担を軽減させる存在になる」
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