ひどく冷えたオールド・トラフォードで漏らした悔しさ
自身にとっては初となる欧州カップ戦、しかも、強豪ユナイテッドとの連戦である。このレベルで通用する部分としない部分が明確になったことを、浅野は前向きに受け止めている。
「僕自身、『できるプレー』というのも、正直この2試合で『これくらいでもできるな』と感覚を掴めたところもあれば、やはり最後のところであったりとか、ゴール前のところであったりとか、一人一人の連携のところで違いはあった。今日も試合中に『何が違うんやろな』と考えながら試合していたけど、そういう細かいところのクオリティーの差を、改めてこの2試合で痛いほど、感じましたね。
たぶん大きな差というのは、あるようで、そこまでないのかなとも感じました。それこそ1試合で世界が変わるところですし。だからこそ自信をもってプレーすることが絶対必要だなと感じましたね」
試合後、ひどく冷えたオールド・トラフォードの通路で立ち止まってくれた浅野の口から出てきた「早く選手として成長したい。1試合で人生変わるんだという気持ちで、毎試合毎試合臨みたい」という言葉は、この数年で辛い経験も積んできたからこそ出てきた素直な思いに違いない。
25歳の韋駄天は、さらにこう語ってくれた。
「海外に来てから結果を残せてこられていなくて、常にメンタル的な部分で試行錯誤しながら、どういう気持ちで試合に臨むのか、どういうメンタルで毎日を過ごすのかというのは、いつものように悩んでいます。
でも、結果以外に何がいちばん自信を得られるかというと、日々の過ごし方かなと僕自身は感じていて。ドイツで試合に使われない時期もあって、そういうときに、じゃあ何を自分の自信にするのかと言うと日々のトレーニング。
試合に出ているやつよりもっとトレーニングして、『自分はこんなところで終われない』と常に思って、人よりもトレーニングしたり、練習以外の時間の過ごし方であったり、そういうところでも自分が成長しているなと嫌でも感じさせられる」
「僕自身、『できるプレー』というのも、正直この2試合で『これくらいでもできるな』と感覚を掴めたところもあれば、やはり最後のところであったりとか、ゴール前のところであったりとか、一人一人の連携のところで違いはあった。今日も試合中に『何が違うんやろな』と考えながら試合していたけど、そういう細かいところのクオリティーの差を、改めてこの2試合で痛いほど、感じましたね。
たぶん大きな差というのは、あるようで、そこまでないのかなとも感じました。それこそ1試合で世界が変わるところですし。だからこそ自信をもってプレーすることが絶対必要だなと感じましたね」
試合後、ひどく冷えたオールド・トラフォードの通路で立ち止まってくれた浅野の口から出てきた「早く選手として成長したい。1試合で人生変わるんだという気持ちで、毎試合毎試合臨みたい」という言葉は、この数年で辛い経験も積んできたからこそ出てきた素直な思いに違いない。
25歳の韋駄天は、さらにこう語ってくれた。
「海外に来てから結果を残せてこられていなくて、常にメンタル的な部分で試行錯誤しながら、どういう気持ちで試合に臨むのか、どういうメンタルで毎日を過ごすのかというのは、いつものように悩んでいます。
でも、結果以外に何がいちばん自信を得られるかというと、日々の過ごし方かなと僕自身は感じていて。ドイツで試合に使われない時期もあって、そういうときに、じゃあ何を自分の自信にするのかと言うと日々のトレーニング。
試合に出ているやつよりもっとトレーニングして、『自分はこんなところで終われない』と常に思って、人よりもトレーニングしたり、練習以外の時間の過ごし方であったり、そういうところでも自分が成長しているなと嫌でも感じさせられる」
紆余曲折があった欧州生活も4年目を迎える浅野。厳しい戦いの中でメンタル面は、かなり鍛えられている。
「自分に『これでいいんか?』と自問自答して『いや、もっとやろう』という日々の繰り返しがまた自信につながって。それが今後の自分につながればいいなというのは、常に思ってます。結果が出ていないときこそ、大口たたくじゃないですけど、言い方は悪いですけど、自分に過信する。
それに近い形で『俺ならもっとできるぞ』という風に言い聞かせるようにはしています。それがうまく働いているかは僕自身わからないですけど(笑)。ただ、そういう意識はしていると思います」
3年越しで、初めて取材をさせてもらった浅野拓磨は、“懸命で実直な真っすぐな男”であると筆者は確信した。そして、「いつかイングランドに戻ってきてほしい。毎週取材したい好青年」だとも感じられた。
取材終盤に「この2試合で、まだまだこういうチームなんだなと感じているのが、負けても悔しがっている人がそんなに多くないところ。悪い意味ではなく、僕自身がそういうところにいるんだということ自体が悔しい」と本音を漏らした。
その悔しさをバネに、そのポテンシャルを開花させる日はやってくるのか――。韋駄天FWのリベンジに期待したい。
取材・文●松澤浩三
Text by Kozo MATSUZAWA