J2残留の安堵をかき消した首里城焼失のショック…FC琉球が今、できること

カテゴリ:Jリーグ

仲本兼進

2019年11月01日

樋口監督は声を振り絞って選手たちに伝えた

今季からチームを率いる樋口監督もショックを隠さない。一方で大きな使命感も抱いている。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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「今まで支援してもらってきたなか、その分僕らは何で返せるのか。それはピッチで輝くサッカーをして試合に勝つことだ。そしてその姿を沖縄県民の方々に見てもらうことで元気や希望へとつなげていきたい。残り4試合に向けてそれが使命であり、希望を灯すことのできる我々の唯一の仕事なんだ」

 樋口監督は前日夜遅くまで考えていた言葉を省き、沖縄のプロチームとしてやれることをミーティング時、声を振り絞って選手たちに伝えた。
 かつて首里城は、1453年に起きた王位継承を争う内乱、また1945年にアメリカ軍の砲火を受けるなどし、何度も消失した過去がある。今回の火災も耐え難い出来事になってしまったが、その度、不死鳥のごとく復活を遂げてきた。そして「琉球」という言葉の重さも改めて感じ取ったに違いない。それを背負うクラブとして今できることは「希望を灯す」こと。

 首里城再建に向けた動きは見えているが、拠り所を失った心を癒やすことは簡単ではない。ただ、痛みとともに立ち上がろうとする県民の姿を見て、いかに後押しできるか。それが確固たる使命となった。

取材・文●仲本兼進(フリーライター)
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