【コラム】3つの顔を持つ男、グアルディオラが挑み続ける「未知なるチャレンジ」

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2019年08月29日

監督としてもっとも困難なその2つのミッションを達成

国内のタイトルを総なめにしたシティにとって、次なる目標はCLの制覇だ。(C)Getty Images

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 シティはプレミアのレコードを塗り替える圧倒的な強さで連覇を達成した。しかも、誰もが魅了されずにはいられない美的センスに溢れるスタイルでだ。自らのアイデアを具現化し、シーズンを通してチームスピリットを維持しなければ成し遂げられない偉業であり、グアルディオラは監督としてもっとも困難なその2つのミッションを見事なまでに達成している。

 もちろん、この壮大なチャレンジは、試行錯誤を続けながら、自らの理想を現実化した偉大な先駆者たちによる膨大な努力の上に成り立っている。彼らが立ち向かっていた時代は、美学を体現することに対して今以上に抵抗を示す者が多かった。しかしそれでも、グアルディオラほどフットボールにおいて美学を貫き続ける監督を少なくとも私は記憶にない。

 プレミア連覇を達成した6日後、シティはFAカップ決勝戦でワトフォードを6-0で一蹴。カラバオカップ(リーグカップ)と合わせてイングランド史上初となる国内3冠を達成した。ペップ・シティは今なお進化を続けている。今シーズンも彼らのフットボールから目が離せそうにない。

文●ホルヘ・バルダーノ
翻訳:下村正幸

【著者プロフィール】
ホルヘ・バルダーノ/1955年10月4日、アルゼンチンのロス・パレハス生まれ。現役時代はストライカーとして活躍し、73年にニューウェルズでプロデビューを飾ると、75年にアラベスへ移籍。79~84年までプレーしたサラゴサでの活躍が認められ、84年にはレアル・マドリーへ入団。87年に現役を引退するまでプレーし、ラ・リーガ制覇とUEFAカップ優勝を2度ずつ成し遂げた。75年にデビューを飾ったアルゼンチン代表では、2度のW杯(82年と86年)に出場し、86年のメキシコ大会では優勝に貢献。現役引退後は、テネリフェ、マドリー、バレンシアの監督を歴任。その後はマドリーのSDや副会長を務めた。現在は、『エル・パイス』紙でコラムを執筆しているほか、解説者としても人気を博している。

※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙に掲載されたバルダーノ氏のコラムを翻訳配信しています。
 
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