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浦和vs.湘南の誤審騒動を経て「判定の可視化」の議論は新たな局面へ!? ゴールネットの網目やモノの置き場にも一考の余地あり?

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始

2019年05月21日

受け入れがたい現実を前に、全員が前を向いて闘った湘南

 それにしても湘南の大逆転劇につなげたハーフタイムのロッカールームでの曺貴裁監督と選手たちのやりとり、それに対する選手たちの姿勢には感嘆させられた。
 
 動揺が走るなか、選手がボイコットを表明してもおかしくない状況である。曺監督は「やるか、やらないか。『やれません』と言うのであれば、それを止めることを俺にはできない」と選手たちに問うた。
 
 しかし梅崎は明かす。
「試合拒否? そんな声はまったく出なかった。(ノーゲームにするかどうかなど)そういったゴチャゴチャは、一切なかった。むしろ、こういう時だからこそ、ベルマーレらしく一致団結していこう、と。強いエネルギーで向かっていこうという話を、みんなでしました。『なんとしてもここから奇跡を起こしてやろう』と。逆にみんなが同じ想いを持って後半に入り、それによって内容でも相手を上回れたのだと思います」
 
 このような受け入れがたい現実を前に、全員が前を向いて闘った。曺監督がそんな選手たちとチームを作り上げた――これこそ湘南の宝だ。今季加入した松原修平はある指導者から「曺監督のもとで、『フットボールとは一体何か』を学んでこい」と言われたそうだが、その一端を垣間見た気がする。
 
 そして浦和は5月21日、スコアレスドローもしくは「勝利」で決勝トーナメントに進めるというACLグループステージ最終節の北京国安戦に臨む。現在中国リーグで10戦全勝(22得点・3失点)の首位。むしろ相手にとって不足はない。前半戦のハイライトと言えるカードだ。
 
 そこで勝つために、今回、多くの主力選手がベンチ外だった。が、「誰が次の試合に出るかという話は一切ない」と選手たちは言う。オズワルド・オリヴェイラ監督は、この湘南戦をどう受け止め、どのような布陣を組むのか。誤審騒動を吹き飛ばすためにも、勝つしかない。
 
 今後もサッカー界のAI化が進むのは必然だ。ただ、どうにもあり得ないことが起きて、それを上回るような出来事が起きる。ミックスゾーンで梅崎の話を聞いた時、心を打たれた。サッカーが感情を大きく揺さぶるスポーツであることを改めて物語る、埼スタの夜でもあった。
 
取材・文:塚越 始

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