南アでの岡田ジャパンは16強に進出したが、オシムジャパンならどんな戦いを見せてくれただろうか
もちろん、監督の条件もワールドカップに出られなかった指揮官。ハンス・オフトと迷うところだが、やはりイビチャ・オシムを推したい。07年9月のオーストリア遠征では、翌年のEURO開催国であるスイスを下し、翌年から始まるワールドカップ予選に向けて、さあ、これから、というタイミングで病に倒れてしまった。南アフリカ大会で岡田ジャパンはベスト16に進出したが、オシムジャパンだったら、どんな戦いを見せてくれただろう、と夢想した人も少なくなかったのではないか。
ワールドカップに出場した選手と、叶わなかった選手との差は何か――。後者が前者よりも劣っていたというわけではないだろう。時代の流れや世代交代、負傷や代表監督の戦術との相性など、ちょっとした運に恵まれなかった場合も多い。運命の巡り合わせ次第では、彼らだってワールドカップの舞台に立っていてもおかしくなかった。
取材・文●飯尾篤史(スポーツライター)
取材・文●飯尾篤史(スポーツライター)