見てもらいたい選手は多いです。昨シーズンの得点王に輝いたモハメド・サラー（リバプール）や、３年連続で25得点以上を叩き出したハリー・ケイン（トッテナム）や、シティの俊英レロイ・ザネがそうです。

　ただ、個人的に気になっているが、デ・ブルイネです。彼はもうブレイクしてますけど、まだ伸びしろがあると思って見ています。サッカーに対する理解度が高くて賢い。だから、グアルディオラ監督の難しい要求にも、難なく答えを導き出すんです。

　ポジショニングや判断の基準、複雑で高性能のコンピューターが入っているようなキック精度。オフ・ザ・ボールの動きは必見です。

　ただ、一つ言いたいのは、今、挙げたような有名選手たちに注目してもらっても構わないのですが、最終的にそういった選手たちがなぜ活躍できるのかを、チームを通して見てみると、サッカーがより楽しくなってくるということですね。

　もちろん、どういった試合の見方をするのかは個人の自由ですが、各チームがどう構成され、誰を活かすために誰がいるのか、を考えてみても良いと思います。

　そういった部分を見ていくと、監督に行き着くんです。なぜなら、チームを作っているのは監督だからです。プレミアリーグには優秀な指揮官がたくさんいるので、チームの構成要素を見ていくのも一興でしょう。

　今年はワールドカップ後という興味深いシーズンではありますが、今はクラブでトップレベルの監督たちに鍛えられた選手たちが代表チームに行った時、各代表監督が、それを利用する流れになってきている。だから、代表から何かトレンドが生まれるという時代ではないと感じています。

　毎日、一緒にトレーニングをしているクラブの方が多様かつ繊細で、何よりも複雑なことができるのは当然です。シーズンも長いので、序盤と中盤では全く違う戦い方をしている場合もありますし、残念ながら監督が代わっているケースもある。

　なので、贔屓のチームが全体的にどのように戦っているのかを、リーグを通して見るのも面白いと思いますよ。

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