早急な監督選びには違和感。日本サッカー協会は、まずこの4年の紆余曲折を総括すべきだ

カテゴリ:日本代表

加部 究

2018年07月07日

今度こそ明快な航路図を掲げてから代表監督を探すべきだ

後任監督として、一部報道でその名が浮上しているクリンスマン氏。ドイツW杯で母国を3位に導いた実績を持つが、日本サッカーとの相性は果たして?(C) Getty Images

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 西野監督は旗幟鮮明だったが、表現方法は定まらず滑り込みで見つけ出した。そしてコロンビア戦開始早々の出来事から始まり、3試合目に入り、対コロンビア戦でセネガルが同点ゴールを奪えなかったことや、ポーランドが日本の時間稼ぎに同意してくれたことも含めて、未曾有の幸運が続いた。
 
 46日間で、これだけの結果を出せた。だからこそもっと周到な準備が出来れば、さらに大きな成果も望めたかもしれない。いずれにしても本番直前の明確な方向転換は、逆に中長期的な強化の失敗を意味する。
 
 一方でハリル招聘の意味がなかったわけではない。ハリル氏が再三強調したことで、Jリーグの球際の争いは厳しくなった。こうして日本代表の活動は、国内のトレンド形成には多大な影響を与える。それらの事象を踏まえ、改めてハリル氏の反論を受けたJFA(日本サッカー協会)には、これまでの経緯を明らかにする義務がある。近年の強化の流れを反省、総括し、今度こそ明快な航路図を掲げてから代表監督を探すべきだ。ファンの快哉を隠れ蓑に先を急いでしまうのか、しっかりと足もとを固めて次の航海に出て行くのか。そこで未来は大きく変わる。
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