会見前夜。“頑固オヤジ”ハリル解任は妥当だったのか

カテゴリ:日本代表

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2018年04月26日

ザッケローニ時代のサッカーに逆戻りする可能性はある

ウクライナ戦は戦術以前の問題。シュート0本に終わった本田など選手個々の出来は酷かった。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 韓国に惨敗したE-1選手権も含めワールドカップ予選後の試合を全てテストと位置付ければ、このタイミングでの解任はやはり不可解。ハリルホジッチの手腕が真の意味で問われるのは6月の本大会だった。ポゼッションにこだわったアルベルト・ザッケローニとは違うやり方でチームを作ってきたハリルホジッチがワールドカップでどんな結果を残すかは、今後の代表強化を模索するうえでひとつの指針になったはずだ。
 
 それを観られなかったのが、なにより残念でならない。「日本らしいサッカーはしっかりとボールを繋ぐこと」(田嶋会長)、「できればオフェンシブに行きたい」(西野監督)とのコメントから推測すれば、ここからザッケローニ時代のサッカーに逆戻りする可能性はある。
 
 パスサッカーという理想を追い求めて敗れたブラジル・ワールドカップの反省を踏まえ、リアリストのアギーレやハリルホジッチを招聘したはずなのに……。これはつまり、「この3年半の強化方針が間違っていました」と日本サッカー協会が自ら認めたようなものではないのか。
 
 ハリルホジッチの後任に西野朗氏を指名したのも、付け焼刃的な人事に映る。94年のアトランタ五輪で日本代表を率いてブラジルを破り、G大阪の監督時代(02~11年)にJ1制覇を果たすなど、確かに一昔前の実績は素晴らしい。しかし、神戸や名古屋を指揮した12年以降はたいした成績を残していないのだ。そこから判断すると、代表監督に相応しい指導者は他にいなかったのかと疑問を呈してしまう。
 
 例えばジョゼップ・グアルディオラ(現マンチェスター・シティ監督)のような名将をこのタイミングで招聘できて、長期契約を結べたというなら、まだ理解はできる。しかし、世界的にはおそらく無名で、名古屋での指揮を最後に2年以上も監督業から離れていた西野氏に日本代表の指揮官を任せると言われても、正直、ピンと来ないのだ。
 
 計画性が微塵も感じられない今回の監督人事。このタイミングでの解任は無謀以外の何物でもない。
 
文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
 
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