会見前夜。“頑固オヤジ”ハリル解任は妥当だったのか

カテゴリ:日本代表

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2018年04月26日

むしろ追い込まれて真価を発揮してきたのが…

ハリルホジッチを解任するなら、霜田氏(左)が技術委員長を退いたタイミングだったのでは……。写真:サッカーダイジェスト

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 少なくとも、ハリルホジッチは就任当初から解任されるまでブレなかった。「チームこそスター」というフレーズを強調し、特定の個に依存しないスタンスを貫いてきた。メンバー発表の席ではしつこいくらいに「デュエル」(フランス語で決闘の意)と「縦への速さ」の重要性を説くなど、まさに“頑固オヤジ”だった。
 
 一説によれば、自分の考えにこだわりすぎて、選手の意見をほとんど取り入れなかったハリルホジッチの頑固さが“信頼関係の崩壊”を招く要因だったとも言われているが、ここでひとつの疑問が湧く。日本サッカー協会は、ハリルホジッチを招集する際にその性格を把握していなかったのか、と。例の八百長疑惑で契約解除となったハビエル・アギーレの例といい、いわゆる身体検査が万全ではなかったと疑わざるを得ない。
 
 ハリルホジッチのやり方を信じられなくなって、先にブレてしまったのは日本サッカー協会のほうだ。ワールドカップ出場を決めたオーストリア戦翌日(17年9月1日)の会見での田嶋会長のコメント──「来年のロシアに向けて素晴らしいチームになるよう、私たちはハリルホジッチ監督をフルにサポートしていきたいと考えております」──が、今となっては空しく聞こえる。
 
 もちろん、ハリルホジッチに非がないわけではない。17年8月のオーストラリア戦以後の戦績は3勝2分4敗と負け越しているのだから、批判されて当然だろう。とはいえ、その体たらくが全てハリルホジッチの采配のせいだったとは考えにくい。
 
 今年3月のベルギー遠征に限れば、戦術云々の前に選手個々のパフォーマンスが酷すぎた。マリ戦、ウクライナ戦ともに1対1の局面で競り負けるシーンが目立ち、正直、試合になっていなかった印象さえある。それをあたかも「ハリルホジッチがダメ」と断罪するのはどうなのか。
 
 むしろ追い込まれて真価を発揮してきたのがハリルホジッチだ。キャプテンの長谷部誠を右膝の負傷で欠いたアウェーのUAE戦(17年3月)ではベテランの今野泰幸を抜擢して勝利に導き、ホームのオーストラリア戦(17年8月)では本田圭佑、香川真司、岡崎慎司の“BIG3”を先発から外す大胆策で2-0と白星を手にした。このように、ハリルホジッチはアジア最終予選の勝負どころで結果を残してきたのだ。
 
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