誰が代表監督になろうとも肝心なのは選手だ。
確かなのは、誰が監督になったとしても、それだけでアッズーリがかつてのような強さを取り戻すことはありえないということ。結局のところピッチに立って戦うのは選手であり、とりわけ世界のトップを争うとなれば、どれだけクオリティーの高いタレントを輩出できるかが勝負である。
その観点から、向こう4年間のイタリア代表を担うべきプレーヤーの顔ぶれは現時点でどのようなものなのか、ポジションごとにリストアップしてみよう。2022年のカタールW杯時点で30歳を超えている選手(ボヌッチ、フロレンツィ、ジョルジーニョ、インシーニェ、インモービレなど)を除外すると、以下のような名前が挙がってくる。( )内は2022年6月時点の年齢だ。
GK:ドンナルンマ(23)、アレックス・メレト(25)、マッティア・ペリン(29)
右SB:ザッパコスタ(29)、アンドレア・コンティ(28)、ダビデ・カラブリア(26)
CB:ルガーニ(27)、アレッシオ・ロマニョーリ(27)、マッティア・カルダーラ(27)
左SB:デ・シリオ(29)、レオナルド・スピナッツォーラ(29)、アダム・マジーナ(28)、ジュゼッペ・ペッツェッラ(25)、エメルソン(27)
アンカー/セントラルMF:ヴェッラッティ(29)、ロベルト・ガリアルディーニ(28)、ステーファノ・センシ(26)、ロランド・マンドラーゴラ(25)、マヌエル・ロカテッリ(24)
インサイドハーフ:マルコ・ベナッシ(28)、ブライアン・クリスタンテ(27)、ペッレグリーニ(26)、アレッサンドロ・ムルジャ(26)、ニコロ・バレッラ(25)
右ウイング:キエーザ(24)、シモーネ・ヴェルディ(29)、ドメニコ・ベラルディ(28)
CF:アンドレア・ベロッティ(28)、アンドレア・ペターニャ(27)、パトリック・クトローネ(24)
左ウイング:ステファン・エル・シャーラウィ(29)、フェデリコ・ベルナルデスキ(28)
現時点でセリエAを含む5大リーグのメガクラブ/ビッグクラブで主力クラスと呼べるレベルにいるのは、ドンナルンマ、ロマニョーリ、デ・シリオ、ヴェッラッティの4人くらい。とはいえほとんどのプレーヤーは現在20代前半で成長途上にあるだけに、向こう2~3年で本格的にブレイクし、大きく台頭してくる可能性も秘めている。ここに先に挙げたオーバー30のトッププレーヤーを加えれば、少なくともW杯予選を2大会連続でしくじるようなことにはならないだろう。
とはいえそこから先、ヨーロッパと世界の舞台でどこまで戦えるチームになるのかについては、現時点ではまだ未知数の部分が少なくない。とりあえずは、新監督が誰になるのか、そしてその指揮官の下で戦う9月からのUEFAネーションズリーグ(ポーランド、ポルトガルとのH&A計4試合。グループ最下位ならばBリーグに降格)が、その試金石となる。
文:片野道郎
【著者プロフィール】
1962年生まれ、宮城県仙台市出身。1995年からイタリア北部のアレッサンドリアに在住し、翻訳家兼ジャーナリストとして精力的に活動中だ。カルチョを文化として捉え、その営みを巡ってのフィールドワークを継続発展させている。『ワールドサッカーダイジェスト』誌では現役監督とのコラボレーションによる戦術解説や選手分析が好評を博す。新著『それでも世界はサッカーとともに回り続ける:「プラネット・フットボール」の不都合な真実』が2017年12月に刊行された。
その観点から、向こう4年間のイタリア代表を担うべきプレーヤーの顔ぶれは現時点でどのようなものなのか、ポジションごとにリストアップしてみよう。2022年のカタールW杯時点で30歳を超えている選手(ボヌッチ、フロレンツィ、ジョルジーニョ、インシーニェ、インモービレなど)を除外すると、以下のような名前が挙がってくる。( )内は2022年6月時点の年齢だ。
GK:ドンナルンマ(23)、アレックス・メレト(25)、マッティア・ペリン(29)
右SB:ザッパコスタ(29)、アンドレア・コンティ(28)、ダビデ・カラブリア(26)
CB:ルガーニ(27)、アレッシオ・ロマニョーリ(27)、マッティア・カルダーラ(27)
左SB:デ・シリオ(29)、レオナルド・スピナッツォーラ(29)、アダム・マジーナ(28)、ジュゼッペ・ペッツェッラ(25)、エメルソン(27)
アンカー/セントラルMF:ヴェッラッティ(29)、ロベルト・ガリアルディーニ(28)、ステーファノ・センシ(26)、ロランド・マンドラーゴラ(25)、マヌエル・ロカテッリ(24)
インサイドハーフ:マルコ・ベナッシ(28)、ブライアン・クリスタンテ(27)、ペッレグリーニ(26)、アレッサンドロ・ムルジャ(26)、ニコロ・バレッラ(25)
右ウイング:キエーザ(24)、シモーネ・ヴェルディ(29)、ドメニコ・ベラルディ(28)
CF:アンドレア・ベロッティ(28)、アンドレア・ペターニャ(27)、パトリック・クトローネ(24)
左ウイング:ステファン・エル・シャーラウィ(29)、フェデリコ・ベルナルデスキ(28)
現時点でセリエAを含む5大リーグのメガクラブ/ビッグクラブで主力クラスと呼べるレベルにいるのは、ドンナルンマ、ロマニョーリ、デ・シリオ、ヴェッラッティの4人くらい。とはいえほとんどのプレーヤーは現在20代前半で成長途上にあるだけに、向こう2~3年で本格的にブレイクし、大きく台頭してくる可能性も秘めている。ここに先に挙げたオーバー30のトッププレーヤーを加えれば、少なくともW杯予選を2大会連続でしくじるようなことにはならないだろう。
とはいえそこから先、ヨーロッパと世界の舞台でどこまで戦えるチームになるのかについては、現時点ではまだ未知数の部分が少なくない。とりあえずは、新監督が誰になるのか、そしてその指揮官の下で戦う9月からのUEFAネーションズリーグ(ポーランド、ポルトガルとのH&A計4試合。グループ最下位ならばBリーグに降格)が、その試金石となる。
文:片野道郎
【著者プロフィール】
1962年生まれ、宮城県仙台市出身。1995年からイタリア北部のアレッサンドリアに在住し、翻訳家兼ジャーナリストとして精力的に活動中だ。カルチョを文化として捉え、その営みを巡ってのフィールドワークを継続発展させている。『ワールドサッカーダイジェスト』誌では現役監督とのコラボレーションによる戦術解説や選手分析が好評を博す。新著『それでも世界はサッカーとともに回り続ける:「プラネット・フットボール」の不都合な真実』が2017年12月に刊行された。