今季は豊作!Jリーグで注目すべき珠玉のルーキー5選

カテゴリ:Jリーグ

佐藤俊

2018年03月14日

ルーキーたちが大いに暴れて、Jリーグに大きな波風を立ててほしい

ユーティリティ性の高い守田は鬼木監督からの評価も高いようだ。(C)SOCCER DIGEST

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 164センチと小兵ながら体幹が強く、当たり負けしない。中盤では小さな身体を絡めて粘り強く相手のボールを狩りに行く。もちろん湘南に必要な上下左右に動き回る運動量も選手の平均レベルを超えている。自分のプレーに自信を持っているのだろう、周囲が良く見えているので、状況判断も良い。
 
「常にボールを絡んでいこうという気持ちでプレーしています」
 
 曺貴裁監督からは「常にゴールに向かっていけ」と言われているそうで、そこに松田自身のポジティブな気持ちが乗っかってアグレッシブなプレーを生んでいる。開幕戦の長崎戦では右サイドでのキレキレのドリブルからアシストが生まれた。川崎戦ではセットプレーでいつもとポジションを変えることで初ゴール、しかも貴重な同点弾を決めた。それは松田のゴールへの意識と状況判断の良さが生んだ結果と言えよう。
 
「自分がタメを作ったり、攻撃の起点になっているのかと言えば、そんな感じはないですし、もっとドリブルで仕掛けられたり、チームを落ち着かせるプレーができればもっと上に行けると思います」
 自分が出た試合は必ず見返して、課題を明確にし、それに練習で取り組む。当たり前のことを愚直にやり続けるのは簡単なことではないし、それを苦にしてもいない。海外サッカーでは、イスコやコウチーニョのプレーをよく見ているという。受け答えも礼儀正しく、顔は優し気でカッコいい。ブレイクする要素は持っている。
 
 ただ、結果を出せば相手も研究してくるだろうし、レギュラー争いが激しい湘南では試合に出られなくなる時もあるかもしれない。その壁をどうやって乗り越えていくのか。そのプロセスさえも楽しみな選手でもある。
 
 その他にもC大阪の安藤瑞季は、これからが楽しみな選手。C大阪にいないゴリゴリ攻めるタイプのストライカーだ。長崎総科大付高出身で、高校選手権では3試合で3発決めて力を見せつけた。開幕前の合宿で「自分は下手過ぎますけど、気持ちでやります」と宣言していたように技術が足りない部分を気持とフィジカルで押しこむスタイルはC大阪にあってちょっと異質なタイプ。チームに馴染めば面白い存在になるだろう。
 
 川崎の守田英正も興味を引かれる。攻撃力が高い選手が多いチームにあって守備に力を発揮するタイプだ。大阪の強豪、金光大阪高から流通経済大を経て入団し、昨年のインカレは大会MVPに輝くなどポテンシャルは確か。ボランチが主戦場だがG大阪戦では右サイドバックに入り、無難にこなすなどクローザーとしての役割も果たせる。川崎にはいないタイプゆえに、ロースコアでは重宝されそうだ。
 
 ルーキーたちが出番を増やせば、チームには競争が起こる。大いに暴れて、チームに、そしてJリーグに大きな波風を立ててほしいと思う。
 
取材・文●佐藤俊(スポーツライター)
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