• トップ
  • ニュース一覧
  • 【指揮官コラム】鹿児島ユナイテッドFC監督 三浦泰年の『情熱地泰』|スタジアムは人を育てるもの

【指揮官コラム】鹿児島ユナイテッドFC監督 三浦泰年の『情熱地泰』|スタジアムは人を育てるもの

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2018年02月12日

Jリーグ元年の時に経験した「スタジアムが人を育てる」。

Jリーグ元年当時にスタジアムが人を育てるという経験をしたという三浦監督。鹿児島でもそれを実現したいという想いは強い。(C) SOCCER DIGEST

画像を見る

 スタジアムは人を育てる。僕にはそうしたことを実感できた経験がある。
 
 僕の実家、静岡には世界遺産にも登録される日本平をバックにスタジアムがある。清水エスパルスのホームグラウンドだ。
 
 Jリーグが発足した時にはなかったが、それこそ市民、県民が一体となって声を上げ、生み出したものだ。この新スタジアムの誕生によって、サッカーを見に来るファン・サポーターが増え、メディアが増え、それによって刺激を受けた選手たちがピッチで果敢にファイトし続け、それまでのアマチュア的な考えを捨て去り、プロフェッショナルとして成長していった。
 
 ひとつのスタジアムの誕生からファン・サポーター、メディア、選手がともに成長していったという話だ。それを僕はJリーグ元年。前哨戦(開幕前の92年)となるナビスコカップ(当時)の時に、選手として実感したのだ。
 
 数か月前はアマチュアだった僕らがプロリーグになっただけで、監督の指導だけが成長を促すのではなく、環境が人を育てるのだと思い知ることができた。
 
 そして、やはり鹿児島という地にいるからこそ言いたい。鹿児島サッカーには大きなポテンシャルがある。現役で言えば、遠藤保仁(ガンバ大阪)や大迫勇也(ケルン/ドイツ)、あるいは過去には前園真聖や城彰二、平瀬智行や久永辰徳といった有名な才能のある選手が県外に出て行った。
 
 今年もそうである。神村学園の髙橋大悟、鹿児島城西の生駒仁は、それぞれエスパルス、F・マリノスでプロの道を歩むことになった。
 
 将来、彼らのような選手たちが、プロとしてのファーストキャリアで「地元だから」と選ぶようなクラブになるために――。
 
 そして今の鹿児島が抱える問題。働く場所を県外に選び地元に魅力を感じない人たちを鹿児島のためにと考える未来に。そうした未来を描くために、サッカースタジアムは大きな刺激と感動を生み出すものだと僕は信じている。
 
 今こそ、県民、市民がまとまる時だと僕は思う。
 
2018年2月10日
三浦泰年
【関連記事】
【指揮官コラム】鹿児島ユナイテッドFC監督 三浦泰年の『情熱地泰』|自宅に戻って身に染みた「物価」の違い
【広島スタジアム問題】拝啓 “広島人”。なぜ、旧市民球場跡地にスタジアムを造ってはいけないのですか
渋谷に新スタジアム建設⁉ FC東京とミクシィが描く壮大なプロジェクトは実現するのか
憧れの埼スタのピッチに立った生駒仁。中澤佑二から学んだプロとしてのあるべき姿
【選手権】徹底マークに苦しんだ神村学園の超逸材・髙橋大悟が号泣 「自分のせいで負けた」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ