2年、3年とJ2暮らしが伸びればおそらくチームの地力は落ち、J1復帰はさらに難しくなる。
5年間守ったJ1のカテゴリーから甲府を降格させた指揮官の責任は重い。今季の甲府は「あのプレーが」「あのゴールが」というターニングポイントが無数にあった。そういう状況でチームを操縦するのは監督の責任で、それを果たせなかったという現実は指摘をするまでもない。
しかし昨季までの主力は高齢化していて、帳尻合わせにも限度がある。甲府の戦力、環境は、他の監督なら残留できたと言えるものではない。新スタジアムの建設も決まったなかで、クラブの未来に向けた備えは大きな課題だ。山梨県という小さな商圏で生き抜いていくためのリアリズムとして、甲府やサッカーに内容も求める方向へ舵を切った。今季に引き続いて吉田監督に期待されるのは、チームのベースを作るという作業だ。
1年でのJ1復帰は容易でない。2年、3年とJ2暮らしが伸びればおそらくチームの地力は落ち、J1復帰はさらに難しくなる。一方で雰囲気が後ろ向きになる、重くなることも健全でない。身の丈は保ちつつ、攻撃の姿勢と質を高めていく――。それが甲府というクラブの、ピッチ内外における目下の課題だろう。
取材・文●大島和人(球技ライター)
しかし昨季までの主力は高齢化していて、帳尻合わせにも限度がある。甲府の戦力、環境は、他の監督なら残留できたと言えるものではない。新スタジアムの建設も決まったなかで、クラブの未来に向けた備えは大きな課題だ。山梨県という小さな商圏で生き抜いていくためのリアリズムとして、甲府やサッカーに内容も求める方向へ舵を切った。今季に引き続いて吉田監督に期待されるのは、チームのベースを作るという作業だ。
1年でのJ1復帰は容易でない。2年、3年とJ2暮らしが伸びればおそらくチームの地力は落ち、J1復帰はさらに難しくなる。一方で雰囲気が後ろ向きになる、重くなることも健全でない。身の丈は保ちつつ、攻撃の姿勢と質を高めていく――。それが甲府というクラブの、ピッチ内外における目下の課題だろう。
取材・文●大島和人(球技ライター)