【W杯ドキュメント】メンバー発表のドラマ|ジーコの我慢と信念

カテゴリ:日本代表

週刊サッカーダイジェスト編集部

2014年05月09日

ジーコと協会による念には念を入れたメンバー発表会見。

バランスの良い23名で臨んだドイツに乗り込んだジーコ・ジャパンを待っていたのは、高くて厚い世界の壁だった……。写真はブラジル戦後の中田英寿。 (C) SOCCER DIGEST

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 ワールドカップ・メンバー発表についてジーコ監督は、川淵三郎・日本サッカー協会会長、鈴木國弘通訳、そしてサンドラ夫人に対してさえ、「メンバーリストを事前公表していない」と力を込めて言った。
 
 4年前のメンバー発表では落選選手が事前に報道されたが、今回それはなかった。過去のワールドカップ・メンバー発表に関して、日本サッカー協会には苦い思い出ばかりが残っている。川淵会長は「発表より前に情報が漏れた場合、その情報提供者を私が必ずクビにする」とまで語っていた。
 
「ゲン担ぎ」も行なった。今回のメンバー発表は当初、トルシエ・ジャパンの時と同じ会場を使う予定だったが、最終的に02年7月、ジーコ監督が就任の契約書にサインした会場に決まった。「嫌な思い出はすべて吹っ切りたい」という協会職員にとっても、念には念を入れた会見準備だったのだ。
 
 ジーコ監督はワールドカップ・メンバー発表が近づくと、「どの選手を選んでも、日本の国民からお叱りを受けるだろう」とこぼしていたことがあった。しかし、就任当初は黄金の中盤を筆頭とした海外組を偏重し続けたが、いざ発表された23人は実にバランスの良い編成になった。また土壇場で巻の加入と久保の落選という、今年に入ってジーコ・ジャパンに欠けていた“カンフル剤”もしっかり投入している。
 
「日本に来て15年。我慢とバランス感覚、それを日本人から教わった。これからの私の人生にそれは欠かせないものになる」(ジーコ監督)
 
 サプライズなどという簡単な言葉ではなく、自分ひとりで“我慢”を重ねて“信念”で選んだ23人。4年でめっきり広くなった額が、彼が歩んできた道の辛さを物語っている。
 
 ジーコ監督にとって本当のサプライズは、「ドイツで世界を驚かせる」こと。就任当初にただひとつ掲げた公約を果たす時が、間もなくやってくる。
 
※週刊サッカーダイジェスト2006年6月6日発売号より抜粋&整理

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