攻撃が行き詰ったハリルジャパン。引いた相手を崩すには、どうしたらいいのか?

カテゴリ:日本代表

清水英斗

2017年10月11日

あまり複雑なことはできない。無理にやるとバランスが崩れる。

ウイングを務める原口(写真)や乾らとの連係も肝になる。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 逆に、酒井高徳は物足りなかった。日本の流れが良い前半こそ、ペナルティエリアまで侵入する積極的なプレーを見せていたが、失点後は相手のカウンターに対する意識が強くなり、あまり行かなかった。アディショナルタイムのゴールには絡んだが、逆に言えば、後半はあのシーンくらいだった。
 
 むしろ、反対のほうが良かったのではないか。放っておいても充分に崩せる前半、流れが良かった前半に、あそこまで酒井高がペナルティエリアに行く必要はなかった。流れが良い時こそ、リスクマネージメントの意識が必要。
 
 逆に2-2に追いつかれ、「さあ、コンパクトに引いた相手を崩すぞ!」という後半こそ、酒井高にはもっと行って欲しかった。それこそ、相手最終ラインの裏まで。
 
 サイドバックは、主力が長友と酒井宏。控えは守備的な酒井高と、攻撃的な車屋と分けて考えれば、メンバー構成としてはバランスが良いのかもしれないが。
 
 いずれにせよ、代表チームは時間がない。引いた相手を崩せないからといって、あまり複雑なことはできない。無理にやるとバランスが崩れる。両サイドバックと両インサイドハーフを中心に、シンプルに整理することが必要ではないか。
 
 来月のブラジル戦やベルギー戦では、おそらくハイプレスやミドルゾーンでの守備のほうがメインテーマになる。だが、ボールを持たされ、引いた相手を崩す状況も、時間帯限定では起こり得る。
 
 そもそも苦手科目だけに、劇的な改善などは期待していないが、徐々に、変化の片鱗を見たいところだ。
 
文:清水英斗(サッカーライター)

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