上昇傾向のアーセナルに渦巻く疑問――エジルは本当に必要か?

カテゴリ:メガクラブ

内藤秀明

2017年09月21日

「Wenger Out」を現実のものとしないためにも…。

エジル(左)に対して、「彼をチームに残したい」とその重要性を説いているヴェンゲル(右)だが、そんなドイツ代表MFを活かす術を見出せなければ、自らの首を絞めることにも……。 (C) REUTERS/AFLO

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 またエジルは、チームのボール回しが滞ると、機転を利かしてボールを受けに下がるのだが、3-4-2-1の場合は前線の受け手が少なくなるうえに、2ボランチとポジションが被ってしまう。
 
 サンチェスも、ボールを引き出しに自陣に戻るタイプではある。しかし、少なくともカウンター時に求められるスピードや突破力、南米の選手特有の得点センスを持っており、エジルよりはシャドーの適正が高いと言える。
 
 ヴェンゲル監督に問われるのは、チームバランスを優先して、エジルのようなワールドクラスの選手をベンチに置けるのかどうか、ということだ。
 
 仮にチャレンジしたとして、数試合はチームバランスを維持できるだろうが、現陣容で1シーズンを通して、攻守のバランスを保ちつつ、ロッカールームをもマネージメントできるのかは疑わしい……。
 
 今後も継続的に、チェルシー戦のような好印象の試合を見せることができれば、トップ4入り、さらには優勝戦線に食い込むことも考えられる。

 そのためには、エジルやサンチェスの起用について最適解をチームが見出せるのかどうかが、重要になる。
 
 一部のサポーターが訴える「Wenger Out(ヴェンゲルよ、去れ)」が現実のものにならないためにも、フランス人智将はしっかりと手綱を締め続けなければならない。

文:内藤秀明 text by Hideaki Naito
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