9秒98を叩き出した桐生祥秀…サッカー少年時代はノイアーみたいなGKだった!?

カテゴリ:特集

平野貴也

2017年09月09日

「大勝負になればなるほど、見ていて感動するようなファイトをしてくれる選手だった」

先の世界陸上では100メートル×4で銅メダルを獲得。調子の良さをうかがわせていた。(C) Getty Images

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プライマリーSCの寺村コーチ。「大勝負になるほど感動させるようなファイトを見せてくれる選手だった」と当時を振り返った。写真:平野貴也

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 桐生は、あっという間に陸上界のスターとなる道を進んでいった。峯コーチは、息子の竜也さんが桐生と同い年で同じ彦根南中に通っていたため、他競技で脚光を浴びるようになった教え子の活躍ぶりを伝え聞いては喜んでいた。
 
「体育祭を見に行くと、桐生が100メートルに出るのか出ないのか、負傷しているから本気は出さないとか、今日は本気で走るかもしれないなどという話で盛り上がっていた」
 
 桐生は、京都の名門・洛南高に進学。2年時の岐阜国体では男子100メートルのユース世界最高記録、ジュニア日本記録、高校記録を一度に更新する10秒21を記録するなど飛躍を遂げると、3年時には織田記念で日本歴代2位タイの10秒01をマーク。一気に話題の人となった。
 
 その後も期待を受けながら、東洋大で活躍してリオ五輪の出場権を獲得した。プライマリーSCの寺村コーチは地球の裏側で大勝負に挑む、かつての教え子にエールを送る。
 
「彼は、おとなしくて静かな子だった。やんちゃに騒いだり、声を出して引っ張ったりということをするタイプではなかった。でも、闘志を内側に秘めていて、試合になったらとにかく負けん気が強いという選手だった。チームにとって大勝負になればなるほど、見ていて感動するようなファイトをしてくれる選手でもあった。6月の(ケンブリッジ飛鳥、山縣亮太との3強争いが注目された)日本陸上選手権で負けて泣いた姿を見ると、悔しさが伝わってくるようで、こっちも胸が熱くなりました。彼のようにひとつの勝負にすべてをかけて、勝っても負けても見ている方が感動するような姿を見せてほしいと思っているし、今の教え子たちには、先輩の姿から学んでほしいと思っている」
 
 桐生は男子100メートルおよび男子400メートルリレーでの活躍が期待される。
 
取材・文:平野貴也(フリーライター)

※2016年8月13日・サッカーダイジェストWebにて掲載。
 
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