【黄金世代】第3回・小笠原満男「美しき東北人魂~これが俺の生きる道」(♯6)

カテゴリ:特集

川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

2017年07月17日

バトンを渡す日が来たら、スパッと辞めるかな。

J1連覇に向け、好位置に付けている鹿島。その中盤には今季も、背番号40の雄姿がある。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

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 さて、黄金世代のみんなに訊いて回っている酷な質問だ。
 
 現役を退く日がそう遠くない。鹿島の生ける伝説は、どんな終わり方をイメージしているのだろうか。
 
「すごい先ではないよね。どれだけ延ばせるかで、ノープランと言えばノープラン。何歳までやりたいと思ってても、いらないって言われたら終わりの世界だからね。行けるとこまで行きたいってのが本音かな。ボロボロになる前に、スパっとね。
 
 目標が達成されたとかじゃなく、もう次に託すときだって感じられたタイミングかもしれない。俺はこのチームが好きだから、ずっとここでプレーしていたい。でもいつかは次にバトンを渡す日が来ると思う。そのときが来たらスパッと辞めるかな。いまはなんとなくそう思う」

 
 最後に、雑談で飛び出したエピソードを紹介しよう。「どういうゴールが究極なの?」と尋ねたところ、かなり奇想天外な答が返ってきた。
 
「中学校くらいが俺のゴールの全盛期だった。スピード溢れるドリブラー時代ね。実は、ゴールに関してはいまでも変わらない美学がある。ゴールネットを揺らさずにゴールするのが究極の目標」
 
 は??
 
「なにそれ、でしょ? ドリブルでディフェンダーをかわして、キーパーもかわして、そのままドリブルでゴールラインも割って、また戻る! シュートを蹴り込むんじゃなくてね。これに優る究極のゴールはないでしょ。中学時代に何度かやって、すごく満足してた。え? 感じわるい?(笑)」
 
 これもまた、フットボーラー小笠原満男の真理なのだ。
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