【藤田俊哉の目】イラク戦はまったくの凡戦。ただ…最終予選なんて、そんなもの

カテゴリ:日本代表

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年06月14日

オーストラリア戦はまさに決勝戦のようなもの。

オーストラリア戦では6大会連続のW杯出場を決め、歓喜の瞬間を味わいたいものだ。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

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 このイラク戦を評価すれば、まったくもって凡戦だ。ただ言い方は悪いかもしれないけど、最終予選なんて、そんなものだと思っている。最終予選は結果がすべてだし、勝点を積み重ねるゲームなんだ。試合内容を求めるならば、親善試合のシリア戦のほうがむしろ議論されるべきだろう。イラク戦は内容を求めるには、コンディション・気候など、明らかに条件が悪すぎた。
 
 もっとも、前回のコラムでも話したとおり、日本は2位のサウジアラビア、3位のオーストラリアとの試合を残しているだけに、このイラク戦は勝たなければいけない試合だった。しかし、前向きに考えれば、今回のイラク戦で日本はポイント1を積み重ねて、ワールドカップ出場に王手をかけることができたんだ。
 
 勝点3を奪っていたら次のオーストラリア戦は引き分けでも良かったことを考えると、最高の結果は得られなかったと言える。しかし負けていたらリーチすらかけられなかったわけだから、ドローという結果は、決して悲観すべきものではない。最低限のノルマは達成したゲームだったと、僕は捉えている。
 
 さて、日本は次の試合に勝てばワールドカップ出場が決まる。そのオーストラリア戦はまさに決勝戦のようなもの。イラク戦のひとつの教訓は、欧州組のコンディション次第で、こんなにもチーム状態が変わってしまうということだ。いよいよクライマックスを迎え、緊張感が高まってきた最終予選特有のシチュエーションを楽しめるくらいの万全の準備をして、次こそは気分よくすっきりと勝ち切ってほしい。

■プロフィール
藤田俊哉(ふじた・としや)/1971年10月4日生まれ、静岡県出身。清水市商高-筑波大-磐田-ユトレヒト(オランダ)-磐田-名古屋-熊本-千葉。日本代表24試合・3得点。J1通算419試合・100得点。J2通算79試合・6得点。J1では、ミッドフィルダーとして初めて通算100ゴールを叩き出した名アタッカー。2014年からVVVフェンロのコーチとして指導にあたっている。
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