トッティは「普通じゃない人」と言葉を振り絞ったデ・ロッシ。
また、この機会にトッティとの裏話を明かした人物もいる。フィオレンティーナなどでプレーした元ルーマニア代表FWのアドリアン・ムトゥだ。
ムトゥはインスタグラムで、「私のアイドルのひとり、世界最強の10番のひとりが引退する。君と戦えたのは、君のプレーを楽しめたのは、名誉なことだった。残念ながらいつだって時間には勝てない。ローマ有数の剣闘士であってもね」と別れを惜しみつつ、かつてトッティからローマ加入を誘われたことを明かしている。
「(フィオレンティーナで合宿中の)ある日、フランチェスコから電話で言われたんだ。『アドリ、オレは給料のうち100万ユーロ(約1億2000万円)を諦めて、それをフィオレンティーナに渡す。ここローマで君とコンビを組むためだけにね。来ないか?』ってね。
正直に言うと、僕は彼に「ノー」と言った。フィオレンティーナのサポーターに愛情を感じ、(ムトゥが去るなら辞任すると言ってくれた)チェーザレ・プランデッリ監督と話して、たくさん考えた末に、彼のオファーを断ったんだ。でも、この件で偉大な男をさらにリスペクトするようになったよ」
ジェノア戦後に行なわれた盛大な「お別れパーティー」は、涙するロマニスタをはじめ、多くの人々を感動させたに違いない。だが、かつてトッティを指導し、現在はペスカーラで指揮官を務めているズデネク・ゼーマンは、「パーティー」ではないと断じている。イタリア・メディア『ANSA通信』が、そのコメントを伝えた。
「トッティのことは残念だ。彼が決めたのではないからね。今日はパーティーなんかじゃなく、悲劇だよ。私は彼にプレーを続けるように助言したい。彼にはまだその意欲がある。イタリア国内はないだろう。国外に彼のクオリティーにふさわしいチームがあれば……」
それでも、この日のオリンピコがエモーショナルな雰囲気に包まれたのは事実だ。長年に渡って「未来のカピターノ」と言われてきたダニエレ・デ・ロッシは、「同じチームに25年残るのがいかに難しいことか、僕には分かる。彼はスクデットを獲得し、すべてにおいて分裂する街をひとつにした」とコメント。イタリア版の『スカイ・スポーツ』で次のように語っている。
「トッティは僕の友人だ。これからは毎日会わなくなる。ドレッシングルームの、あの椅子に彼がいないなんて、寂しくなる。今日のオリンピコのオマージュは、これまで見たことがないようなものだった。
ひとりのサッカー選手との別れに街全体がこういう反応をしたということは、ただのひとりのサッカー選手じゃなかったということを示すものだ。普通じゃない反応だったのは、普通じゃない人だったからだ。彼は普通じゃないキャリアを送ってきたんだ」
トッティ自身は退団セレモニーで、「もう本当に終わり。ユニホームを脱ぐ時がきた」とコメントしているものの、引退は明言していない。多くの惜別のコメントが寄せられるなか、ローマの象徴とも言える男がいかなる決断を下すのか? 今後の動向に注目したい。
ムトゥはインスタグラムで、「私のアイドルのひとり、世界最強の10番のひとりが引退する。君と戦えたのは、君のプレーを楽しめたのは、名誉なことだった。残念ながらいつだって時間には勝てない。ローマ有数の剣闘士であってもね」と別れを惜しみつつ、かつてトッティからローマ加入を誘われたことを明かしている。
「(フィオレンティーナで合宿中の)ある日、フランチェスコから電話で言われたんだ。『アドリ、オレは給料のうち100万ユーロ(約1億2000万円)を諦めて、それをフィオレンティーナに渡す。ここローマで君とコンビを組むためだけにね。来ないか?』ってね。
正直に言うと、僕は彼に「ノー」と言った。フィオレンティーナのサポーターに愛情を感じ、(ムトゥが去るなら辞任すると言ってくれた)チェーザレ・プランデッリ監督と話して、たくさん考えた末に、彼のオファーを断ったんだ。でも、この件で偉大な男をさらにリスペクトするようになったよ」
ジェノア戦後に行なわれた盛大な「お別れパーティー」は、涙するロマニスタをはじめ、多くの人々を感動させたに違いない。だが、かつてトッティを指導し、現在はペスカーラで指揮官を務めているズデネク・ゼーマンは、「パーティー」ではないと断じている。イタリア・メディア『ANSA通信』が、そのコメントを伝えた。
「トッティのことは残念だ。彼が決めたのではないからね。今日はパーティーなんかじゃなく、悲劇だよ。私は彼にプレーを続けるように助言したい。彼にはまだその意欲がある。イタリア国内はないだろう。国外に彼のクオリティーにふさわしいチームがあれば……」
それでも、この日のオリンピコがエモーショナルな雰囲気に包まれたのは事実だ。長年に渡って「未来のカピターノ」と言われてきたダニエレ・デ・ロッシは、「同じチームに25年残るのがいかに難しいことか、僕には分かる。彼はスクデットを獲得し、すべてにおいて分裂する街をひとつにした」とコメント。イタリア版の『スカイ・スポーツ』で次のように語っている。
「トッティは僕の友人だ。これからは毎日会わなくなる。ドレッシングルームの、あの椅子に彼がいないなんて、寂しくなる。今日のオリンピコのオマージュは、これまで見たことがないようなものだった。
ひとりのサッカー選手との別れに街全体がこういう反応をしたということは、ただのひとりのサッカー選手じゃなかったということを示すものだ。普通じゃない反応だったのは、普通じゃない人だったからだ。彼は普通じゃないキャリアを送ってきたんだ」
トッティ自身は退団セレモニーで、「もう本当に終わり。ユニホームを脱ぐ時がきた」とコメントしているものの、引退は明言していない。多くの惜別のコメントが寄せられるなか、ローマの象徴とも言える男がいかなる決断を下すのか? 今後の動向に注目したい。