大学の雑用係から日本代表へ!初選出の浦和MF宇賀神友弥が這い上がってきた逆境人生

カテゴリ:日本代表

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2017年05月26日

強烈な個性の集う日本代表にあって、宇賀神にしかできない役割――。

大学時代の先輩である宮崎(13番)の言葉が、胸に突き刺さった。写真:サッカーダイジェスト写真部

画像を見る

 宇賀神は次のような、印象的なことを話していたことがある。
 
「自分で何とかしよう、何とかしなければと目の前のプレーにばかり集中していた。ただ僕はドリブルを特長にしているとは言ったものの、関根(貴大)や駒井(善成)のような魅せられる選手にはなれないのは承知していました。
 
 それでふと周りを見たら、そうかこのハイレベルな選手たちの良さを上手く引き出して、自分をそのなかで生かしていければいいんだと、走ってボールを動かすことに加え、頭を働かせるようになりました。堀(孝史)コーチから『自分だけではなく、周りをもっと見てみなさい』というのは、本当に大切なキーワードになりました」
 
 人生を自ら切り開いてきた。再三訪れたサッカー人生の土壇場、そこでチャンスを掴んできた。もちろん本人はそんな一度どん底に叩き落され、そこから這い上がる人生など望んでいなかったはずだが……。そういう運命のもとに生まれてきたのかもしれない。
 
 守備力では、ヨーロッパの強靭なアタッカー陣と対峙してきた酒井高徳、酒井宏樹、長友佑都に一日の長があると言える。ただ、90分間走り切れる爆発的な運動量と両足を自在に使い分けられるテクニックやキックを活かし、周りにいる選手のストロングポイントを引き出して“黒子”になれる。
 
 それはもしかすると――。強烈な個性の集う日本代表にあって、宇賀神にしかできない役割かもしれない。
 
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)
【関連記事】
【ACL採点&寸評】済州×浦和|3-5-2の奇襲は不発。再三カウンターを浴びたなかで奮闘したのは…
【セルジオ越後】ハリルの選手選考は矛盾が多すぎる。森重を外したのなら、なんで本田を選んだの?
【日本代表|ポジション別序列】焦点は吉田の相棒。4バックの実績では昌子に分があるが…|GK&DF編
「久しぶりの招集でほんとに嬉しい」代表復帰の乾がブログで喜び綴る
「圭佑を信頼していて間違っていなかった」ハリルが本田への信頼を改めて強調
中村俊輔、遠藤保仁、小野伸二…を超える「最も衝撃を受けた」と鈴木啓太が引退記者会見で明かした“意外”な選手とは?

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ