【黄金世代・復刻版】1999 ワールドユース激闘録~銀色の軌跡(前編)

カテゴリ:特集

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年05月08日

飛車角抜きの“母国”を下して首位通過。

フラット3の一角を担った中田。精緻なロングフィードと豪快なオーバーラップで攻撃面でも異彩を放った。写真:ヤナガワゴッー!

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[グループリーグ第3戦:日本 2-0 イングランド]
 

得点者:石川(39分)、小野(48分)
 
出場メンバー:GK南 /DF辻本、手島、中田/MF遠藤(70分・加地)、酒井、本山(77分・高田)、小笠原、小野/FW高原、永井(31分・石川)
 
飛車角抜きの“母国”を下して首位通過
 
 グループリーグ突破を懸けた最終戦は、サッカーの母国イングランドが相手だった。本来の主力であるオーウェンやバリー、アラン・スミスらが軒並み出場を見送り、ほぼBチームと言っていいメンバーを送り込んできた。ここまで2戦2敗で、日本とのモチベーションの差は歴然としていた。
 
 幸運なオウンゴールに助けられた2戦目に続き、幸運なスケジュール。日本は勝利はもちろん、1位通過に向けて積極的にゴールを奪いにいった。
 
 立ち上がりから組織力で大きく上回る日本は、パスワークでイングランドを翻弄する。開始早々に高原が強烈ボレーを見舞い、20分に永井がGKとの1対1を迎えるなど、決定的なチャンスを迎える。
 
 前半途中から証明が半分消えるアクシデント。そんななか、ようやくの先制点は39分に生まれる。間接FKの場面で、小笠原が流し、小野が止めたボールに走り込んだのは石川だ。伝家の宝刀である左足を振り抜き、ゴール左隅に突き刺した。
 
 蹴り込んでくるばかりのイングランドの攻撃は脅威とならず、その後も日本が危なげなく試合を進めていく。後半開始直後の48分には、小野が技ありのループでGKの頭上を破り、試合の趨勢を定めた。終了間際に敵の長身FWクラウチにあわやのシーンを作られるが、豪快ヘッドを南が弾き返し、ことなきを得た。
 
 カメルーンがアメリカに敗れたため、3チームが2勝1敗の勝点6で並んだ。日本は得失点差で1位となり、2位アメリカ、3位カメルーンとともにラウンド・オブ16進出を決めた。

<決勝トーナメント編へつづく>

 
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