セリエAに新風を吹き込む元イタリア代表SB。
■マッシモ・オッド(ペスカーラ監督)
ウィンターブレイクまでの18試合で勝点わずか9。しかもピッチ上ではまだ1勝もできず(2節サッスオーロ戦の勝点3は相手の選手登録違反による机上の3-0)に最下位という大きな困難に陥っているにもかかわらず、ペスカーラの戦いぶりは意外なほどに高く評価されてきた。
それは、相手が格上であっても常に自ら主導権を握って戦う姿勢を打ち出し、最終ラインからリズム良くボールを繋ぎながら、周囲の選手が積極的にボールを追い越して攻め上がっていくという、セリエAでは極めて珍しい攻撃的なスタイルを貫いているからだ。
その立役者がチームを率いるオッド監督だ。現役時代はラツィオ、ミラン、そしてイタリア代表で活躍した右SBだったことはよく知られている通り。1990年代にヴェネツィア、サレルニターナ、そしてほかでもないペスカーラなどを率いたフランチェスコ・オッド監督を父に持つこともあってか、2012年に引退すると同じ道に進み、ジェノア、そして生まれ故郷のクラブであるペスカーラの育成部門でキャリアを積んだ。
そして昨シーズン、当時セリエBを戦っていたトップチームの監督に昇格すると1年目でいきなりセリエA昇格を勝ち取る。フィジカルな戦いが主流のセリエBで、前述したトレイラ、現ミランのFWジャンルカ・ラパドゥーラらを擁してポゼッション志向の強いテクニカルなサッカーを展開し、内容と結果を両立させてみせた。
トップチームキャリア2年目にしてセリエA初挑戦となった今シーズンは、絶対的な戦力差に苦しみながらも、昨シーズンと同様の攻撃サッカーを貫いている。格上相手に主導権を握って敵陣で試合を進めながら、小さなミスを突かれて失点し劣勢に立たされて敗れるという展開が続いているが、それでもオッドはこう語って自らのスタイルにこだわり続ける。
「チームは着実に成長している。自分たちのサッカーを捨てて守りに回っても、結局失点して負けてしまうのは同じ。この戦い方を貫きチームとしての成熟度、完成度を高めることにこそ、残留という奇跡への可能性がある。ひとつきっかけを掴めば流れは変わるはずだ」
はたして後半戦、このまま勝星を挙げられずに降格に向けて沈んでいくのか、それともきっかけを掴んで浮上できるのか。その戦いぶりに注目だ。
ウィンターブレイクまでの18試合で勝点わずか9。しかもピッチ上ではまだ1勝もできず(2節サッスオーロ戦の勝点3は相手の選手登録違反による机上の3-0)に最下位という大きな困難に陥っているにもかかわらず、ペスカーラの戦いぶりは意外なほどに高く評価されてきた。
それは、相手が格上であっても常に自ら主導権を握って戦う姿勢を打ち出し、最終ラインからリズム良くボールを繋ぎながら、周囲の選手が積極的にボールを追い越して攻め上がっていくという、セリエAでは極めて珍しい攻撃的なスタイルを貫いているからだ。
その立役者がチームを率いるオッド監督だ。現役時代はラツィオ、ミラン、そしてイタリア代表で活躍した右SBだったことはよく知られている通り。1990年代にヴェネツィア、サレルニターナ、そしてほかでもないペスカーラなどを率いたフランチェスコ・オッド監督を父に持つこともあってか、2012年に引退すると同じ道に進み、ジェノア、そして生まれ故郷のクラブであるペスカーラの育成部門でキャリアを積んだ。
そして昨シーズン、当時セリエBを戦っていたトップチームの監督に昇格すると1年目でいきなりセリエA昇格を勝ち取る。フィジカルな戦いが主流のセリエBで、前述したトレイラ、現ミランのFWジャンルカ・ラパドゥーラらを擁してポゼッション志向の強いテクニカルなサッカーを展開し、内容と結果を両立させてみせた。
トップチームキャリア2年目にしてセリエA初挑戦となった今シーズンは、絶対的な戦力差に苦しみながらも、昨シーズンと同様の攻撃サッカーを貫いている。格上相手に主導権を握って敵陣で試合を進めながら、小さなミスを突かれて失点し劣勢に立たされて敗れるという展開が続いているが、それでもオッドはこう語って自らのスタイルにこだわり続ける。
「チームは着実に成長している。自分たちのサッカーを捨てて守りに回っても、結局失点して負けてしまうのは同じ。この戦い方を貫きチームとしての成熟度、完成度を高めることにこそ、残留という奇跡への可能性がある。ひとつきっかけを掴めば流れは変わるはずだ」
はたして後半戦、このまま勝星を挙げられずに降格に向けて沈んでいくのか、それともきっかけを掴んで浮上できるのか。その戦いぶりに注目だ。